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改善提案研修、受けてみた(後半)

2017.02.28
  • やってみた

    「オフィスを飛び出しやってみた。」

    このコーナーは、普段PCの前にはりついてばかりのマーケティングチーム(MT)が、賃貸管理の現場を知るべく、PM会社「株式会社アートアベニュー」のスタッフについてまわる企画です。

    マークズスタディに参加〜続き〜

    前回、「PM会社たるもの、空室に敏感にならなくてはならない!」という代表マーク藤澤の教えの下、アートアベニューの管理物件2件を見学し、改善点を持ち寄ったスタッフ。

    今回はその意見をを出し合い、何をどう提案すべきかをディスカッションしました!

    ポイントは・・・「何を優先させるべき?」

    今回の課題物件(おさらい)

    課題物件は2つ。

    一つ目は中野区にある、外国人に人気の物件①。

    築32年、16平米の1R。入居率は83%。

    二つ目は八王子市にある、住居とテナントの入る築25年の物件②。

    八王子駅から徒歩21分という立地に、特にテナントが苦戦しているビル。

    ※詳細は前半の記事をチェックしてください。

    物件① 出てくる出てくる、改善点

    建物周りはゴミが散乱

    ベランダに手作り収納

    年季の入った水回り

    電熱コンロの下はミニ冷蔵庫

    2畳のロフト付き

    落ちそうな壁

    入居者の90%が外国人と言う物件①。

    総括すると物件周りはゴミや張り紙で溢れ、室内外全体にガタがきている状態。

    この物件への意見は次の通り。

    ◯入居者を再度しっかりと指導(ゴミ、ベランダの手作り収納)

    ◯張り紙を整理(マーケティングチームにカッコイイものを作らせる)

    ◯ゴミ箱を中身が見えないものに

    ◯ゴミが散乱する敷地部分を自転車置き場 or 花壇に

    ◯水回りを新しく(バス・トイレ・キッチン)

    ◯キッチンをガスまたはIHに

    ◯ロフトのハシゴの間隔が空きすぎていて怖い&錆びていた

    ◯1階の共用廊下の天井がたわんでいた

    ◯外壁工事(落ちそうなタイルがあったので)

    ◯防犯カメラが意味のない方向を向いていた

    ◯ベランダに収納をつける

    すべて改善したいけれど・・・

    挙げられた改善アイデアはどれも頷けるものですが、すべて直すと莫大なお金がかかります。

    では・・・何を基準に提案すべきなのでしょうか??

     

    マーク:

    まずは人命に関わることだよね。

    人ひとり亡くなったら、億だからね。それは基本オーナーの責任だけれども、管理会社にも請求される可能性は大きいよ。

    オーナーが実施するかどうかは別として、書面(メール)でリスクの説明と提案をすべきだよね。

    今回の件でいうと「落ちそうなタイルと看板」だね。すぐに対応すること。

     

    片平(現場管理リーダー):

    人命に関わる話でいうと、ベランダの手作り収納はやばい。

    以前に、同じように入居者が衣類を掛けていて、それが排気口を塞いでしまい熱がこもったことが原因で小火騒ぎがあったんだよね。

    これはすぐに教育しなければいけないね。

    ゴミの分別と放置についても合わせて。

     

    マーク:

    外観はどうにかした方がいいよ。あれはまずい。

    張り紙はマーケティングチームに作らせて。ゴミの散乱が目立つから、捨てられないような策が必要。

    例えば花壇を作って近所の花屋さんに月額1万円で管理してもらうとか、ね。

     

    (・・・あ、はい。張り紙制作・・・。やります。)

     

    マーク:

    あと、水回りは・・・誰でも汚いのは嫌だろう?

    リクルート住まいカンパニーと共同で調査した入居者ニーズアンケート(グラフ-1)でも、「借りるのをためらう設備」水回りの古さを挙げる人が多かったよね。

    【グラフ-1】株式会社リクルート住まいカンパニー×21c.住環境研究会調べ(クリックで拡大)

    もう一つの基準

    でも、・・・ひとつ、気になったのです。

    気になったというか、疑問に思ったというか・・・。

     

    人命に関わる修繕は第一優先、これは分かります。

    最低限外観をきれいにするのは「割れ窓理論」で入居者の質が上がると思うので、これも必要だと思います。

    水回りも、入居者ニーズでこれだけの数字が出ているのだから、必要でしょう。

    では、その他の修繕は、どれくらい実施したらいいのでしょう??

    投資の判断基準ってよく言うけれど、金額だけの問題なのでしょうか・・・。

     

    片平:

    あとね、これ、大事なんだけど。

    オーナー様がどんな賃貸経営を望んでるか、だよね。

    我が子のように物件をかわいがり修繕にお金をかけるオーナー様もいれば、投資のコマとして考えるが故に投資効率にこだわるオーナー様もいる。

    後者のオーナー様は管理の質もお金をかけない「そこそこ」で良しと考えていたりするんだよね。

    だから、「プラチナ」「ゴールド」「シルバー」「ブロンズ」ってランクを分けた管理を提案するべきだと思う。

    まずは、オーナーの意向を訊かないと始まらないよね。

     

    マーク:

    そうだね、松竹梅で提案するっていうことも大事だ。

     

    (なるほど。すべてのオーナー様が、地域No.1の物件を目指しているわけじゃないよなー。)

    物件② おもしろアイデア、たくさん

    最寄駅から徒歩21分で苦戦するビル

    テナントの稼働率は58%

    管理人常駐なので共用トイレもきれい

    テナントと住居が混在する物件②。

    こちらは管理が行き届いたとてもキレイな物件ですが、八王子駅から徒歩21分というロケーションに大打撃を受けている状態。すでにテナントの4割が1年以上空室です。

    テナントということで少し難易度が高かったですが、こちらもおもしろアイデアがたくさん出ましたので、いくつかご紹介します。

    ◯室内自転車置き場

    ◯貸し倉庫

    ◯住居にするなら思い切り尖った物件に

    ◯アトリエ or コワーキングスペース

    ◯入居者専用ジム or レンタル図書

    ◯保育・教育関連の施設(小学校が近いので)

    ◯賃料を下げる(コンバージョンはお金がかかるので)

    マーク:

    問題のテナント、面白い意見出たね。

    ずっと空室だから、コンバージョンで1室数百万円とお金をかけるのはちょっと現実的ではないね。

    基本的に、あまりお金をかけないアイデアが良いのでは?

    「自転車置き場」なんていいんじゃない?住居はファミリー向けなのに既存のは狭かったからね。

    あとは「貸し倉庫」とか。

    「コワーキングスペース」もデスクとコピー機を置いてあげるだけでできるのでは?

    需要があるかは調査しなければならないけれど。

     

    まあ、現実的には「家賃を下げる」かな。

    この時に「月額●万円下げる」ではなくて「年額」で話した方がいいよ。少額の交渉じゃなくて、ドンとまとめてやった方がいい。このままじゃ収益0円なんだから、その辺も混ぜてね。

     

    どう? 全体的にいい意見が出たんじゃない?

    考え方も分かったのではないかと思うけど、どうだった?

    まとめ

    そうなんです、今回のマークズスタディ、個人的にすごく学べた1日でした。

    何でもかんでも提案すれば良いわけでなく、オーナー様の意向から優先順位を決めなければならないんですね。

    まとめると・・・

    1)優先順位の高いものは・・・人命に関わること、建物外観、水回り。

    2)ただし、人命に関わること以外はオーナーによって目指すものが変わるので注意。

    3)管理状況にランクをつけ、オーナーに選んでもらうのも良い。

    空きテナントをどうするか?の問題はまだまだ斬新なアイデアが出そうなので、また別の機会に考えていきたい課題でした!

    導入事例紹介

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