権利関係

【改正民法対応】「 共有 」「 建物区分所有法 」はこれで解決!|WEB宅建講座スタケン

投稿日:2020年5月12日 更新日:

こんにちは!

前回は宅建士の出題範囲から「保証・連帯債務」についてお伝えしました。

権利関係の第6回目となる今回は、「 共有 」および「 建物区分所有法 」について取り上げていきます。

少々暗記する点が多い分野ではありますが、出題傾向が強い分野なのでここで点数を稼げるようにしっかり押さえてきましょう。

では、さっそく一緒に見ていきましょう。

共有とは

「共有」とはその名のとおり、ひとつのものを複数人で所有する考え方のことを指します。

また、共有している場合、各共有者は該当共有物の全部を使用することができ、各所有者は自身の持分に応じ、使用や収益をすることが認められています。

例:900万円の車をAさんとBさんとCさんの3人が、お金を出し合い購入した。

下記の例において共有者のひとりであるAさんが車を使用している場合、BさんおよびCさんはAさんに対して明渡請求をすることはできません。

共有における持分について

持分とは、共有物における所有権の割合のことを指しており、特段の定めがない限り平等であると推定されます。

第250条【共有持分の割合の推定】

各共有者の持分は、相等しいものと推定する。

各共有者は自己の持分を自由に譲渡することができ、他の共有者の許可を得る必要はありません。

また、仮に共有者の一人が相続人なくして死亡した場合や持分を放棄した場合には、その持分は他の共有者に帰属します。

共有者ができる3つの行為とは

各共有者は次の3つの行為を行うことができます。

  • 保存行為:共有物の現状を維持する行為(修繕や不法占拠者への明け渡し請求など)
  • 利用行為:共有物を利用・改良する行為(賃貸借契約の締結など)
  • 変更行為:共有物の形や性質に変更を加える行為(売買契約の締結、建物の増改築など)

保存行為は共有者が単独で行うことができますが、損害賠償を求める場合には自身の持分を超えて請求することはできません。

また、利用行為は各共有者の持分価格の過半数が必要であり、変更行為は共有者全員の同意が必要な点も押さえておきましょう。

先ほど少し触れましたが、自身の持分についてのみ売却する場合は他の共有人の同意は不要であるものの、建物そのものを売却する場合には共有者全員の同意が必要なことになります。

共有物の分割について

各共有者は基本的に、いつでも共有物の分割を請求することができます。

ただし、最大5年間の範囲内でなら共有物を分割してはいけないといった特約を結ぶことが可能です。

特約を設けることで更新することもできますが、こちらも同じく5年を超えない期間でという決まりがあるので注意しましょう。

また、協議が上手くいかなかった場合は、裁判所に対し分割の請求をすることができます。

具体的には共有物を誰か1人のもとして帰属させたうえで、残りの人にはそれ相応のお金を支払う形式がほとんどです。

建物区分所有法とは

建物区分所有法とは分譲マンションや、賃貸マンションをはじめとして主にマンションの管理方法に対する法律だと考えてください。

マンションの各部分における名称について

建物区分所有法を攻略するうえで、マンションの各部分における名称をきちんと抑えておくことが大切です。

専有部分

「専有部分」とは各住人がそれぞれ住んでいる一つ一つの部屋のことを指し、専有部分を所有する権利を「区分所有権」、区分所有権を持つ人のことを「区分所有者」と呼びます。

なお、専有部分の床面積は壁その他の区画の内側線で区切ることを覚えておいて下さい。

共用部分

「共用部分」とはマンションにおける玄関や廊下、階段やエレベーターといった各住人が共有で使用する部分のことです。持分は専有部分の床面積の割合で決定します。

また、共用部分には「法定共用部分」「規約共用部分」があります。

  • 法定共用部分:性質上当然に共用とされる部分(エレベーターや廊下など)
  • 規約共用部分:本来は専有部分となるところを規約によって共用と定めた部分

法定共用部分は登記できませんが、規約共用部分は登記をすることによって第三者に対抗できるようになります。

また、規約共用部分の登記は表題部にすることも併せておさえておきましょう。

敷地利用権について

マンションを建てるためには当然のことながら土地が必要です。

その土地を利用する上で必要な権利のことを「敷地利用権」と呼び、具体的には所有権や地上権、賃借権などがあたります。

建物区分所有法では敷地利用権も共用部分と同様に、各区分所有者が共有すると考えており、専有部分と敷地利用権を分離して処分することはできません

とはいえ、規約で別段の定めをした場合には分離して処分することも可能となります。

まとめ

今回は、「共有」と「建物区分所有法」についてお伝えしました。

共有と区分所有法は出題数もごく僅かですが、逆に言えばここを落とさずに得点とすることができるかどうかで合否が分かれるといっても過言ではありません。

聞きなれない用語ばかりで苦手意識を抱いてしまう方も多いかもしれませんが、何度も繰り返し学習することで徐々に慣れていくことをおすすめします。

次回は「債権譲渡」「危険負担」についてお伝えします。

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織瀬ゆり

織瀬ゆり

某信託銀行退職後、フリーライターとして独立。在籍時代は、株式事務を中心に帳票作成や各種資金管理、顧客対応に従事。宅建士およびFPなど複数資格を所持しており、金融や不動産ジャンルを中心に幅広いジャンルで執筆活動を行っています。プライベートでは2児の母として育児に奮闘中。

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