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【2022年最新版】宅建試験に向けた勉強法決定版

投稿日:2022年2月23日 更新日:

宅建合格に向けて勉強を開始する前に、数ある勉強法の中でどれかを選択しなければなりません。しかしどの勉強法で進めれば合格できるか分からず、不安で悩むこともあるでしょう。勉強法はさまざまありますが、より自分の生活基準に合った勉強法を選ぶ必要があり、選びやすい時代になっています。
そこで今回は、宅建のおすすめの勉強法効率UPさせるポイントについて紹介します。どの勉強法が良いか迷っている人は、ぜひ参考にしてください。




宅建試験の難易度

実施年度 受験者数 合格者数 合格率 合格ライン(点)
令和3年度(12月) 24,965人 3,892人 15.6% 34点
令和3年度(10月) 209,749人 37,579人 17.9% 34点
令和2年度(12月) 35,261人 4,610人 13.1% 36点
令和2年度(10月) 168,989人 29,728人 17.6% 38点
令和元年度 220,797人 37,481人 17.0% 35点
平成30年度 213,993人 33,360人 15.6% 37点
平成29年度 209,354人 32,644人 15.6% 35点
平成28年度 198,463人 30,589人 15.4% 35点
平成27年度 194,926人 30,028人 15.4% 31点
平成26年度 192,029人 33,670人 17.5% 32点
平成25年度 186,304人 28,470人 15.3% 33点
平成24年度 191,169人 32,000人 16.7% 33点

引用:一般財団法人 不動産適正取引推進機構

宅建試験は合格率15%前後の難関資格です。毎年約20万が受験しており、合格者数はわずか3万人程度。受験資格に制限がなく実務でも活かせる資格のため人気はありますが、誰でも簡単に合格できるわけではありません。ただし、数ある国家資格の中ではそれほど難易度は高くなく、普通レベルです。司法書士や公認会計士の資格試験は超難関レベルと言われており、合格率が10%満たしていないものもあります。それに比べて宅建士の資格は、学習期間も短く取得することができます。
そのため宅建試験の難易度はやや高めですが、“がんばれば合格できる資格”だと言えるでしょう。

宅建の難易度は資格試験の中で何番目?気になる合格率や合格ラインは?

従来から行われている勉強法

まず「宅建の勉強をする!」と心に決めたら、以下のどの方法で勉強しようか考えるでしょう。それぞれの勉強法には特徴があるため、ご自身にとってどのようなことがメリット・デメリットになるかを考えると決めやすくなります。

・スクール通学
・通信講座
・独学

1. スクール通学

スクール通学には以下のようなメリット・デメリットがあります。

<メリット>

  • 同じ環境下の仲間と勉強ができるため、モチベーションを上げられる
  • 決まった日時で学習スケジュールを立てられる
  • 分からないことはその場で質問して解決できる

<デメリット>

  • 通学に時間がかかる
  • 他の受講者がいるため自分のペースで進められない
  • 受講費用がかかる

宅建取得のための資格スクールというと、有名な学校がいくつかありますよね。スクール側でカリキュラムをしっかり組んでいるので、講師の授業や合格までのサポートはかなり手厚いものになっています。一緒に勉強をがんばる仲間もいてモチベーションも高められるため、「自分だけだとなかなか集中して勉強に取り組めない」という場合にはとても良い環境で勉強できる、最適な学習手段だと言えます。

「でも、他の生徒もいると学習ペースが追いつけない可能性も…」という懸念点もあるでしょう。しかし今は、「初学者コース」「試験経験者コース」「独学経験者コース」などと、一緒に講義を受ける人の学習レベルが同じになるようコース分けされ、コースを選択できるようになっています。そのため、自身の学習ペースに近い状態で勉強することができます。

スクール通学のデメリットは、独学と比べて費用が大きくかかってくることです。1回の試験のために10~30万程の費用をかけることになりますので、選ぶ際も慎重になってしまうでしょう。

2. 通信講座

通信講座には以下のようなメリット・デメリットがあります。

<メリット>

  • 好きな場所で受講でき、自分のペースで進められる
  • 通勤中などのスキマ時間を活用して勉強できる
  • 難しい分野など繰り返し見て理解を深められる

<デメリット>

  • 独学よりも費用がかかる
  • 学習ペースなど自己管理が大変
  • スクール通学よりもモチベーション維持が難しい

スクール通学とは違って自宅や外出先で学べるため、スキマ時間も有効活用できる効率的な勉強法です。外出を控えたい場合や、人が集まる場所を避けたい場合もあるでしょう。そういった理由で、以前よりも通信講座を選ぶ人は多くなっているのではないでしょうか。

通信講座は、自分のタイミングで勉強できたり同じ部分を繰り返し見たりすることもできるので、自己管理さえできれば「通学よりこちらの方が断然良い!」となるかもしれません。また申込先によって異なりますが、通学と通信の費用にそれほど大きな差はありません。どちらの環境で勉強するのが良いかで選ぶことになるでしょう。

資格スクール通学 vs通信講座 【宅建試験合格への道】

3. 独学

独学には以下のようなメリット・デメリットがあります。

<メリット>

  • 他の勉強方法と比べて大幅に費用を抑えられる
  • 学習ペースを自分で調整できる
  • 好きな時間、好きな場所での学習が可能

<デメリット>

  • モチベーション維持が難しい
  • 分からないところは自分で調べて解決しなければならない
  • 挫折しやすい

「勉強にあまりお金をかけられない」「テキストと過去問だけで十分だ!」と独学を選ばれる方はなんだかんだ多いでしょう。スクールに通ったからといって100%合格できるわけではありません。もちろん独学でも合格できます。ただし、「勉強しろ」と寝ているところを起こしてくれる人も、分からないところを教えてくれる人もおらず、すべて自分次第です。独学の勉強法はポイントを押さえておかなければ、合格が遠ざかってしまう場合もあります。独学で勉強する際は、事前にしっかり計画を練ることが重要なのです。

宅建は独学での勉強でも合格できる?勉強法やおすすめテキストも紹介

新しい勉強法

従来の勉強法だけでなく、新しい学習法として次のような方法で勉強する場合もあります。以下で詳しく解説していきます。

・スマホアプリ
・YouTube
・オリジナル勉強法

1. スマホアプリ

いまはスマホを持っている人がほとんどで、歩いていても電車に乗っていてもスマホを眺めている人を多く目にします。アプリはゲームやSNS、ニュース、マンガ等かなり充実していますが、学習アプリも数多く存在しています。「スマホアプリであれば気軽に勉強できる」「移動時間を有意義に使いたい」という人のためには、とても良い勉強法と言えるでしょう。

具体的にアプリの内容は、一問一答形式や四択形式の問題集、過去問集、また用語の解説などがあります。耳で問題や解説を聞いて覚えるアプリなどもあるようですが、基本的にアプリはスキマ時間に勉強する「問題集」として利用するのが良いでしょう。

テキストとしての役割をしているわけではありませんので、アプリ一択での勉強で宅建合格は難しいでしょう。また、アプリの中でも無料版と有料版がありますが、無料版はできることが限られています。有料版の方が問題数も多くなったり、分析機能がついていたりと機能も充実するため、圧倒的に有料版の方が役立ちます。有料版は数百円~数千円のものまで価格はさまざまですが、本やスクール受講よりもかなり安価に抑えられるでしょう。

2. YouTube

YouTubeには、現役宅建講師が行っている講義がたくさんアップされています。独学で勉強している人にとっては、プラスαの知識が身に付き大変役立ちます。自分だけで勉強していると、どうしても理解しきれない部分が出てくるでしょう。そういう「部分的に理解したい」と思ったところをYouTube動画で解決させることができるのです。

私も宅建の勉強をしていたときにYouTube動画にはお世話になりましたが、やはり講師の解説はとても分かりやすいです。自分の覚え方には限界があり悩んでいた部分をピンポイントで解説している動画があり、それを見てスッと理解させてもらい、あっという間に苦手分野の克服ができてしまいました。そして最大の魅力は何といっても無料であること!

無料で講義を受けられている感覚で、さらにしっかり内容も理解させてもらえるお得感満載の方法です。ただし、スクールのように一連の流れに沿って講義を受けられるわけではありませんし、宅建の学習内容すべての分野の動画がアップされているわけでもありません。そのため、YouTubeを完全なスクール代わりで考えないようにしましょう。
個人的には独学の足しにするような感覚で頼るのが、勉強法として合っていると感じます。

宅建は 動画 で勉強する時代【宅建試験合格への道】

3. オリジナル勉強法

さまざまな勉強法がありますが、必ずしも一択に絞って勉強しなければならないわけではありません。宅建合格のためには、自分に合った勉強法を探すことがとても重要になってきます。最終的に合格できれば良いのです。

例えば以下のように組み合わせてみてはどうでしょうか。

  • 基本的にはスクール通学で勉強するが、スクール以外では極力宅建の勉強は避けたいので、移動時間だけ無料アプリを使って問題を解いていく。
  • 基本テキストを使っての独学だが、分からないところはYouTube動画で確認するか、部分的にスクール受講する。

上記のような方法は、学習費用を抑えたい人にとっても必要なところにだけお金を費やせる、効率的な勉強法ではないでしょうか。私自身も、自分だけのオリジナル勉強法を作ってなんとか一発で宅建試験に合格できました。

独学おすすめの勉強法

独学は始めやすい勉強法として選ぶ人が多いですが、お金をかけずに済む分難しい方法でもあります。間違った勉強法で進めてしまうと、挫折してしまう可能性もあります。こちらでは、独学を選んだ場合のおすすめの勉強法や、効率良く勉強するためのポイントについて解説します。

おすすめの勉強法

以下は独学でのおすすめの学習手順です。

①講義動画視聴・テキストで全体の内容を把握

②過去問を解く(※)

③分からないところはテキストや動画で理解する(※)

④※を何度も繰り返す

⑤模試を受け最終チェック

まずはテキストや講義動画を見て、全体の内容を把握しましょう。宅建試験に出題される分野学習範囲を知ることができます。その後から過去問学習が始まりますが、過去問は10年分を最低3周解くのがおすすめです。より多くの問題を繰り返し解くことで出題傾向を押さえられ、類題が出た場合にも対応できるようになるでしょう。そして②と③を繰り返し行うことで、苦手分野を少しずつ減らしていくことができます。試験直前には予想模試を受けて、本番試験の対策新しい問題の対策もしておきましょう。

また、上記の手順ごとに①は1ヶ月、②は1.5ヶ月などと期間を決めておくと、メリハリが出てより勉強しやすくなります。独学で勉強する際には参考にしてください。

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効率良く勉強するためのポイント

独学で効率良く勉強して合格するためには上記のような手順だけでなく、ポイントを押さえて勉強を進めていく必要があります。5つのポイントについて、以下で詳しく解説していきます。

学習スケジュールを立てる

独学で勉強するのであれば、学習スケジュールを立てなければ宅建合格は厳しい道のりとなってしまいます。宅建合格のために必要な勉強時間は200~300時間と言われており、特に独学や宅建初心者の場合は300時間の確保が必要となります。長期に渡って勉強を進めていくため計画的に勉強できなければ、モチベーションの維持や目標管理などができなくなってしまいます。
学習スケジュールを立てておくことで勉強が効率化されるため、特に仕事が忙しい人や勉強法に悩んでいる人にはおすすめです。

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テキスト選び

たくさんのテキストがある中、どのテキストが良いか悩んでしまうこともあるでしょう。しかしテキスト選びを適当にしてしまうと、後々勉強しづらくなり挫折してしまう可能性があります。選ぶ基準は人それぞれですが、最新のテキストでできれば1冊に絞り、中身を見ながらイラストと文字量のバランスや構成を確認して選びましょう。テキスト選びは効率良く勉強するための重要な役割を果たしているため、慎重に行ってください。

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ノートを取る

勉強する際ノートを取るようにすると、効率良く勉強できます。「宅建の勉強でノートを取る必要はない」という意見もありますが、それは間違った方法でノートを取った場合に限ります。ノートを取る目的は「理解すること」です。暗記が必要な単語や数字、ポイントを書くことで脳に記憶させ、忘れないように何度もピンポイントで見直しをすることができます。目的が「ノートを取ること」にすり替わらないよう注意が必要ですが、効率的に勉強できるため活用していきましょう。

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スマホアプリを活用する

新しい勉強法としても紹介しましたが、スマホアプリを活用することで効率良く勉強することができます。スマホアプリは過去問を一問一答形式や四択形式で解くことができたり、自己分析ができたりと非常に便利なツールです。また、スキマ時間を活用できる勉強法のため、仕事が忙しい人や移動が多い人におすすめの方法と言えるでしょう。

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ケアレスミス対策

効率良く宅建合格するためには、ケアレスミス対策も重要なポイントです。ケアレスミスは緊張や焦りから起こり得ることですが、ケアレスミスは無くすことできます。過去問学習などで普段から気をつけなければなりませんが、しっかり対策しておくことで10点UPも夢ではありません。見落としがちな勉強法ですが、合格するためには必要な対策です。

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まとめ

昔から変わらない勉強法を使うのが一般的ではありますが、宅建試験を受ける若い人に向けたものや、勉強が苦手な人が少しでも勉強しやすくなるように、勉強法も日々アップデートされていきます。勉強法を選ぶ際には「この人がこのやり方で合格したから自分も同じことをする」のではなく、「自分がどういった勉強法が向いているのか?」をじっくり考えてから、最適な勉強法を選択してください。勉強開始前の余裕があるうちに勉強法を考える時間もしっかり確保して、これだ!と決めてこれからの勉強に励んでいってくださいね。




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