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第115回 定期借家権の再契約保証

2017.03.20
  • 週刊住宅

    借り主の不安を解消

    当社では施行日、つまり平成12年(2000年)3月1日から全ての物件を定期借家権(以後、定借)で運用している。もうあれから17年も経ったのだ。

    定借で運用しているというと、いまだに家賃は下がらないのか、募集で苦労しないのか、と思われる。当然、そのようなことは一切ない。あれば本末転倒だ。定借を使ったほうが、オーナーのためになるから使っている。

     

    現時点で日本において、ほとんど定借は浸透していないが、結論からいうと定借はいまの状態では広まることはないと思う。しかし、今後賃貸業界が「仲介」から「管理」へ、の流れが加速すれば、広まる可能性はある。

    仲介の立場であれば、無理に使う意味がない。しかし、オーナーの利益の最大化を目指す管理の立場であれば、少々面倒でも挑戦してみようという会社も増えるのではないか。

     

    またビジネス上も他者がやっていない分、管理受託時に差別化になるのだ。現に弊社は定借運用で随分得をしてきたつもりだ。では、定借運用のカギは何か?

    それは、借家人が一番気になる「再契約」だ。

     

    「再契約」という観点から、定借は3種類あると思われる。借主は「定期借家契約でお貸しします」と言われると、自分の希望する期間を住み続けることができないのではないかと不安を覚える。そこで、この借主の不安を解消し、定借を受け入れてもらいやすくする方法として、再契約を原則として行う「再契約型」定期借家権を考える必要がある。

     

    この「再契約型」定期借家権とは、期間満了時に借家人に対し、原則的に次の再契約も保障する形の定借である。しかし、無条件に再契約をする約束をしてしまっては、問題のある借主を簡単に立ち退かせることができなくなる。そのため、この「再契約型」定期借家権を契約の形態として採用する場合には併せて貸主に「再契約拒絶権」を与えておく必要がある。

     

    2の「再契約未定型」定期借家権は、通常の巷にある契約のことだ。契約上、「期間が満了した場合は、貸主・借主が協議の上で再契約をすることができる」と定めている契約だ。これは、再契約をすることは「未定」という意味となる。これでは借り主は不安ではないだろうか。

     

    3の「非再契約型」定期借家権は、「当初から再契約を予定していない形での定期借家契約」である。これは、転勤留守宅家族の空き家の運用などで昔から運用されていた形態であり、定借運用としては明確なものだ。

     

    借主の関心が高い「再契約」について、明確な形で提示する「再契約型」の定借であれば、家賃も下がらないし、募集で苦労もしない。そして、定借運用であれば、不良借家人を追い出しやすいというオーナーにとっての最大のメリットが生まれてくることになる。

    普通借家権と違い、定借はいったん確定的に賃貸借契約が終了するのだから。

    (筆:藤澤雅義/週刊住宅2017.03.20 掲載)

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