週刊住宅

公開日:2014年12月8日

第6回 ワークライフバランス

第6回 ワークライフバランス
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プライベート充実している人は仕事もできる

休み増やして知恵絞らす

当社はこの12月に、中途採用で4人の新人スタッフが入社し、来月までに更に4人を採用する予定だ。採用は、各部署のマネージャーの1次面接を通過した人を、2次面接ではSPI(適性検査)の後、私自身が面談を行なう。

 

最近、当社の求人に応募してくる人の中で、現在不動産会社に勤めているが、「残業が多く退社がいつも夜10時、11時で休みも月に4日程度しかありません。このままでは身体を壊してしまうので転職することにしました」、という方が少なからずいるのだ。聞いてみると、その会社の「離職率」が50%だという。1年間に二人に一人は退職するということだ。まごうことなき「ブラック企業」である。

 

弊社は年間休日120日プラス有休があり、有給が使いづらいということもない。そういう会社で働きたいと思うのであろう。家族からも不満が出ているという話であるし、私が残業を減らそうと今いろいろ努力をしている最中だと話すと嬉しそうにしている。

 

ワークライフバランス」という言葉がある。「仕事と生活との調和」というような意味だが、この言葉を知らない社会人はまだまだ多いかと思うが、この言葉を知らない就活生は一人もいないだろう。就職しようとする会社が、この概念にどれだけ真剣に向き合っているか、ということを就活生はじっと見ている。「最近の若いものは、権利ばっかり主張して….、まったく」と嘆いているようではいけない。確かに、我々の世代以上の方(私は昭和36年生まれ)にとって、人生は仕事が中心であり、「仕事に生きる」ことを良しとしてきた傾向がある。

 

かくいう私もつい最近までは「仕事人間」であった。しかし、良い悪いは別にして、「ワークライフバランス」を追求するのは、「時代の流れ」なのだ。私はもっと積極的に考えている。この言葉の真の意味は、「プライベートが充実している人のほうが仕事もできる」ではないかと思っている。

 

そもそも、なんの為に仕事をするのかを考えてみたい。それは、「明るく健康で豊かな楽しく幸せな人生を歩むため」ではないか。これに異論のある人はいまい。それが、仕事のせいで身体や家庭を壊したりしては本末転倒ではないか。

「仕事」も「プライベート」も両方取りに行きたい。

 

日本は労働生産性が低いと言われる。就業人員あたりの生産性がG7(先進7カ国)で最低だそうだ。イタリアにも負けているってどういうことだろうか。しなくても良い残業が多いのではないか。休みを増やしても売り上げは変わらないのではないだろうか。不動産業界は特に就業時間が長いイメージがある。

 

経営者の方に言いたい。

もっと休みを増やしてあげて欲しい。けして売り上げは減らないと思う。

答えは簡単だ。もし売り上げが減ったら、休みを元に戻す、と言ったらいい。スタッフは懸命に頑張るだろう。知恵を絞るに違いない。

(筆:藤澤雅義/週刊住宅2014.12.08掲載)


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