週刊住宅

公開日:2015年4月6日

第20回 電話の応対業務

第20回 電話の応対業務
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電話に出る出ないが社内ストレスに

賃貸管理は、多種多様の業務を行なっている。よって、業務の効率化、労働生産性の向上というテーマを絶えず意識していなければならない。ぼうっとしていると、忙しいばかりでちっとも儲からない組織が出来上がる。深く考えないスタッフは、新たに人を雇ってくれと簡単にいう。

人を雇うということがどれだけのコスト負担やマネジメント負担になるか分かっているのか。その前に、君は同じことを2度入力するような無駄をしていないか、合理化案は考えたか、仕組み化はできないのか、アウトソーシングできることはないのか、そういう自問をしたのだろうか。(藤澤雅義)

負担考慮しルール決める

 

賃貸管理は電話が多い仕事だ。

オーナー、入居者、仲介会社、修繕業者など、毎日様々な人から電話がかかってくる。これら電話への応対には多くの時間を必要とするし、やっている仕事も中断されてしまう。電話応対はかなり負荷のかかる業務なのだ。

しかし、誰が電話に出るのかなどはルール化されておらず、現場任せになっていることが多い。すると、電話によく出る人、出ない人が自然と分かれてくる。そのうち、積極的に電話に出るスタッフが「なぜ他の人は電話に出ないのか?」とストレスを溜め、社内がギクシャクする原因にもなる。

 

ちょっとしたことではあるが、電話に出る役割や優先順位を明確にしておくことが、円滑に業務を回すコツの1つだ。また、電話応対にはかなりの時間がかかるということをスタッフ皆が理解しておくべきだ。電話応対をしないスタッフは、電話にそれほど多くの時間は取られていないと思いがちだが、ここに大きなズレがある。

 

電話で特に多いのは「入居者からの電話」「仲介会社など募集反響の電話」だが、当社の例で言えば、2015年2月の1日当たりの平均は、入居者からの電話が75本、募集反響の電話が320本、合計395本だった。平均通話時間を2分として790分、つまり毎日約13時間も電話応対にかかっていることになる。

 

これ以外にもオーナー、入居審査問い合わせ、各種業者などからの電話もある。電話応対をするスタッフが、これほどの時間を電話応対に取られていることを踏まえて、仕事の割り振りをしてあげなければなければならない。また、電話内容によって番号を使い分けることも、業務効率化に大きな効果がある。募集業務担当のスタッフが、「隣室がうるさい!」という入居者からのクレーム電話を取っても、適切な応対はできないし時間もかかるだろう。時には火に油を注いでしまったりする。

 

当社では、入居者からの電話は専用のコールセンターで、募集反響は募集専用の電話番号で応対している。これによって、電話内容に応じて専門性の高い適切なスタッフが電話を取れるようになっている。全ての電話を代表番号で受けている会社も世の中には意外に多いのだが、「誰からの」「何の電話」なのかまるで分からない状態では電話に出るスタッフも大変だ。たとえ管理戸数が少ない会社であったとしても、早いうちからこういう仕組みを作ったほうがいい。

 

その業務負荷が軽く見られていたり、何もルールが決められていないことが多い「電話応対業務」。その在り方を少し工夫することで、大きな業務効率化に繋がることも多いので、是非一考してみて頂きたい。
(筆:先原秀和/週刊住宅2015.04.06掲載)


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