週刊住宅

公開日:2016年1月11日

第56回 社員の採用面接

第56回 社員の採用面接
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〝ダメ社員〟の見極め大事

賃貸管理業務は労働集約的であり、「人がすべて」と言ってもいいくらい、人材に左右される職種である。スタッフの教育ももちろん大事だが、そもそも良い社員を採用し、問題な社員を採らないことが大事である。

 

当社は今年で設立20周年を迎えるが、会社経営で一番大事なことは何かと問われれば、私は「採用」と答えたい。良い社員を採ることはもちろんだが、「問題社員」を採らないことにも注意したい。ある上場会社の人事部長の言葉が印象的だった。新卒採用で、たとえば10人のうち、2人は優秀、6人は普通、そして2人はダメ、こういう割合なのだそうだ。このダメ社員を2人から1人にすることができたらその年の採用は大成功なのだ、というのだ。当時はあまりピンとこなかったが、今ならその感覚はよくわかる。

 

特にいまは求人倍率も上がっており、以前よりは良い人がなかなかこない。私は最終面接を必ず自分で行うが、気をつけていることは、①履歴書を事前によく読むこと。疑問点を整理しておく。そして②学歴は大学よりも高校が大事。高校の偏差値チェックは必須。大学はいまや推薦等では入れるので、有名校だからといって安心できない。高校は中学校時代の成績が反映されているので、いわゆる「地アタマ」がわかる。

 

③面接時にはひとつの話題を深掘りすること。「前職では◯◯の業務に貢献してきました!」というのなら、「何をどういうふうに?」と聞き、「◯◯の業務を改善しました!」というのなら、「どうやって」「なぜ?」とその中身について、詳しく聞いていくのである。適当に言っていたり、嘘を言っていたりするとすぐボロが出る。その会話のキャッチボールの中から、論理的思考力があるか、またコミュニケーション能力についても推察することができる。

 

④「未来」を聞くのではなく、「過去」を聞く。「将来こういう人間になりたいと思います!」等々は、なんとでも言える。問題は、いままでどういう人生を歩んできたのかということだ。

⑤応募者のいうことを真に受けない。美化していうもの。面接者を騙しに来ている、くらいの感覚でいい。正直にいって私もいままで何度も失敗してきた。1回や2回の面談で人を見抜くのはなかなか難しい。

⑥最初の5秒の印象は当たっている。その感性を信じたほうがいい。あとからだんだんと印象がよくなっていった場合には、間違っていることが多い。

 

最後に、当社が必ず行うテストがある。それは、「50問の漢字の読み取り」だ。「相殺」、「一期一会」、「啓蒙」などの漢字が読み取れないというのは単に国語力・教養の問題ではなくて、社会に、他人にあまり興味がない人なのではないかと思うのだ。うちでは70点以下は採らない。これは設立当初から行っているのだが、この点数と仕事の能力は間違いなく比例している。

(筆:藤澤雅義/週刊住宅2016.1.11 掲載)


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