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成人年齢18歳に引き下げ。賃貸管理にはどんな影響があるの?

2022.01.28
  • ニュースにヒトコト

    18歳から“大人”に。賃貸管理に与える影響は?

    約140年ぶり、成年の定義変更へ

    成年年齢が、2022年4月から、現行の20歳から18歳に引き下げられます。約140年ぶりに成年の定義が見直されることで、何が変わるのか、私たちの暮らしにどのような影響がもたらされるのか、今から心構えをしておきましょう。

    政府広報オンライン2022年1月7日掲載記事より抜粋)

    成年年齢引下げで変わること、変わらないこと

    こんにちは、コンサルタントの萩原です。

    2022年4月1日から成人年齢が18歳になるのはご存じでしょうか。また、成人年齢引き下げに伴い、具体的に何がどう変わるのか、把握はされていますでしょうか。

    例えば、

    • 単独で契約行為ができるのか
    • 飲酒・喫煙は認められるのか
    • 競馬・競輪などのギャンブルはできるのか

    細かく考えると、意外とあいまいな部分もあるかと思います。

    これについて政府広報オンラインさんのWebサイトでは、「18歳(成年)になったらできること・20歳にならないとできないこと(これまでと変わらないこと)」として具体的にまとめてくれています。この機会にチェックしておきましょう。

     

    ※政府広報オンラインより引用

    賃貸借契約は単独で可能に!実務への影響は?

    では、賃貸借契約などの「法律行為」を行なう場合、成人年齢引き下げはどのように影響するでしょうか。結論から言いますと、賃貸管理において大きな影響は特にありません

    強いて挙げるなら、未成年の契約に必要な「親権者同意書」くらいでしょうか。

    通常、未成年者が契約者となるには、その法定代理人(通常は親)の同意を得なければなりません。例えば、高校を卒業して大学に進学する学生が賃貸マンションなどを借りる場合、学生名義で契約を結ぶのであれば、親(両親)の同意を得る必要があります。

     

    この親権者同意書は時に厄介で、同意書を取った・取らないでトラブルに巻き込まれることもなくはありません。何を隠そう、私自身も親権者同意書で忘れられない失敗談があったりします。

    それは、まだ私が神奈川県の管理会社に勤めていた頃の話です。18歳の女の子から入居申込があり、女の子の父親から同意書をもらえたので、私は普段通り入居を承諾したのです。

    すると後日、管理会社に女の子の母親を名乗る女性が鬼の形相で怒鳴り込んできました。「娘がいなくなった! 必死に探したら、あんたのとこの管理物件に住んでるって分かったんだけど、どういうことよ⁉ なんで勝手に部屋貸したんだ!」と。

    なんと同意書をくれた父親は娘さんとは別居中で、一方、マンションを借りた娘さんは母親に内緒で引っ越ししていたというのです。未成年の失踪として警察沙汰にもなる始末で、契約はもちろん解除。その後の返金処理や各方面への謝罪などで大変な目に遭いました。

     

    ミスの原因は、私が母親への確認を失念したことにあります。未成年に親権者が2人いる場合、親権者同意書はそれぞれから貰う必要があるのですが、私はうかつにも母親の分を忘れてしまっていたのです。

    しかしながら、今回の成人年齢引き下げにより、こうした18歳以上の賃貸借契約で親の同意は不要となります。実務で言えば、「親権者同意書」の提出や、「申込書の親権者同意欄に署名捺印」していたものが不要になるわけです(とはいえ、実務上の審査では、親が保証人や緊急連絡先にならない限り、たとえ18歳(成人)だとしても承認しない方が得策かと思いますが…)。

    また、これまでは、私の失敗談のように未成年が親の同意なく契約を結んだ場合、契約は取り消されてしまう恐れがありました。しかし、今後は18歳以上の契約の場合、原則取り消すことができない有効なものへと変わります。

    私が経験したようなトラブルは改正後も起きるかもしれませんが、「あとから全部なかったことにする」という処理は原則なくなるわけです。イレギュラーが減るぶん、管理会社にとっては解約処理や返金手続きの手間も多少減るかもしれませんね。

    【おまけ】若者・学生向け契約パターンのオススメ

    成人年齢引き下げの話のついでに、収入の不安定な若者・学生と賃貸借契約を結ぶ際に、個人的にお勧めしたい契約形態をご紹介します。

    若者や学生にお部屋を貸すとき、契約者を本人とするか親とするか、または保証会社を使うか使わないかなど、管理会社によってやり方はさまざまですよね。大まかな契約形態のパターンは次のとおりでしょう。

    おそらく最も多いのは、①「親が契約者で保証会社も利用」かと思います。家賃滞納を避けるなら一番無難な形ではありますね。

    とはいえ、繁忙期などに来店する学生は地方から来ることが多く、その日のうちに契約ができれば、後日の契約書郵送等の手間がなくなります。そこで、多少のリスクはありますが、学生に限っては④「親が契約者で保証会社なし」の契約形態を個人的にオススメします。

    もちろん、親の属性をしっかりと確認する必要がありますが、この形であれば保証会社の審査もいらず、保証人確認の必要もないため、審査が即日終了し、最短で契約書作成に移ることができます

    私は数百件の審査をこの形でしてきましたが、学生契約の場合、契約者となる親(保護者)の責任感も強いためか、一度も立ち退き訴訟や夜逃げトラブルにあったことはありません(多少の運も味方したと思いますが)。

    エリアにもよりますが、繁忙期には非常に多くの学生契約を行なう会社も多いかと思います。その日のうちに契約ができれば仲介会社も喜びますし、審査チームの作業も簡略化することができます。空室対策、さらには業務改善という意味でも、このパターンの活用をご検討してみてはいかがでしょうか。

     

    ※今回の記事をお読みいただき、「質問したい」「自社の課題解決について相談したい」方がいましたら、ご相談に乗りますので萩原までお気軽にご連絡ください。

    今回のヒトコトはこの人・・・

    • 萩原
      萩原 耕平
      コンサルティング事業部
      プロフィール:

      大学卒業後、新卒で不動産業界に入り賃貸仲介、賃貸管理会社を経て2020年春にオーナーズエージェントへ入社。

      管理会社時代は延べオーナー300人、管理戸数2,000戸を担当し、管理業務全般に携わりました。
      中でも思い出深く好きなジャンルは空室対策、リノベーション投資分析提案、共用部改修提案、退去立会、入居審査です。

      皆様とお会いした時には是非、”賃貸管理あるある”のネタで盛り上がりたいです。

      Facebook:萩原耕平

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