週刊住宅

公開日:2015年3月16日

第18回 空室解決への提案力

第18回 空室解決への提案力
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空室の原因指摘し信頼獲得

賃貸管理会社は空室が長く続く物件のオーナーに対して、空室対策提案をしなくてはならない。そして、賃貸の現場をよく知る管理会社のスタッフこそが真の空室対策を提示できるはずなのだ。しかし、実際にはルーティンワークに忙殺されてそこまでできていないという会社が多い。家賃を下げましょう、だけの提案ではオーナーの収益の最大化を目指す管理会社とは言えない。

 

築年数が経っているような物件では、やはり抜本的なリニューアル工事が必要だ。オーナー自身もどうして良いかわからず、『フリーズ』状態になっている方も多い。積極的に提案をしていきたいものだ。(藤澤雅義)

「提案なくして受託なし」

前回、雪深いエリアで洗濯機置き場がどこにもないという長期空室物件の話をした。室内に洗濯機置き場がなく、洗濯機をベランダや玄関外に置くと凍ってしまって使い物にならないというものだ(図1)。毎回洗濯するためにコインランドリーへ行くのも億劫であるし、このことが決定的に空室が埋まらない要因だ。

 

改善すべき点がわかったので、空室対策として間取り変更・コスト面を含めたリノベーション企画をコンサルさせていただくこととなった。脱衣場兼室内洗濯機置き場を新設し、居室は10帖を確保。壁側一面をクローゼットにして不足していた収納力を確保した広め1Kへと生まれ変わらせるプランだ(図2)。このリノベーション企画を見積もり依頼をすると、どんなに頑張っても戸あたり200万円は超えてしまうという金額だった。この再投資を果たしてオーナーが受け入れるだろうか。

 

いずれにせよ、まずはオーナーへ「空室要因」「改善策」「必要コスト」を提案することになった。予想はしていたものの、オーナーの回答は「築30年超えの物件に200万円もの追加投資は考えられない」とのことだった。

しかしその後に続く言葉は「よくぞ提案してくれた。実は既存入居者との契約も切れるので建て替えようか悩んでいたが、この提案が背中を押してくれたのでリフォームせずに建て替えを決断したい。改善提案をしてくれる管理会社なのであれば、建て替えた後の新築物件はお宅に引き続き管理を任せたい」というものだった。

 

ほどなくして既存物件は解体作業が始まり、1LDKの新築物件へと生まれ変わった。もちろん、洗濯機置き場は室内だ。

管理会社の方からは「長期間決めることが出来なかった物件のオーナーには、決められないことについて怒られると思い、どうしても提案・訪問が億劫になる。今回、提案する機会を与えてくれて、問題点に気付かせてくれて感謝している。『提案なくして受託なし』をテーマに今後も積極的に業務にまい進する」とコンサル冥利に尽きるありがたい言葉を頂いた。

 

「提案なくして受託なし」
これを愚直に行えるかどうかが今後の管理会社の生き残るカギではないだろうか。
(筆:原田亮/週刊住宅2015.03.16掲載)


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