
第44回 家族形態と間取り
- 週刊住宅
〝カン〟よりニーズを分析
賃貸住宅を企画する際には、新築、リニューアルを問わずマーケティング・リサーチが重要なことはいうまでもない。計画地にはたしてどのような入居者がやってくるのかをまず把握しなくてはならない。入居者募集に大きく影響するのは、入居者の家族形態である。家族形態によって求める間取りや面積に違いが出るからである。
よって、そのエリアに別表にあるように、各家族形態別にどのくらいの割合でのニーズがあるのかをまず知る必要がある。しかし、世間ではこの基本的な作業をせずに「カン」で企画している人や建築会社が多いのには驚く。
全国を回っている経験から、あくまで個人的な感覚だが、全国平均でのシェアは、別表ようなものではないだろうか。

もちろん、エリアによって違いがある。
東京など、都心では単身者の割合は過半数を超えるし、地方ではファミリー世帯が多いエリアもある。ただ言えることは、④の子供の大きい夫婦世帯という形態は非常に少ないということだ。
たとえば長男が中学生3年生、長女が1年生なので子供部屋は2ついる、夫婦の寝室を入れて3ベッドルーム以上の部屋を探している、という方が果たして何%いるのかということである。100組中2~3組いればいいほうだろう。
転勤家族がよく住みたがる、首都圏であれば田園都市線の多摩プラーザ駅周辺とか、大阪の御堂筋線の緑地公園駅周辺とかであれば別だが、70㎡以上の3LDKや4LDKを望む入居者は大変「まれ」なのである。
しかし、市場にはそういった間取りの物件が意外に多くある。企画した理由を尋ねると「大は小を兼ねる」とか「こういった広い間取りの物件は少ないので、差別化できる」とかおっしゃるのだが、なぜわざわざパイの少ないところを狙って投資するのか、もう少し明確な理由と分析が欲しいところだ。
70㎡の物件を絶対つくってはいけない、とはいわないが、私がつくるなら、同じ70㎡でも3LDKではなく、たとえば思い切って1LDKとか、もっと他のジャンルの入居者を狙うだろう。もしくは、分譲マンションと同じようなものをつくっても、スペック(性能)では分譲マンションにはかなわないことが多いので、何か違う味付けの賃貸をつくると思うのだ。
(筆・藤澤雅義/週刊住宅2015.10.05掲載)
導入事例紹介
サービス紹介
-
ベーシックサポート - 賃貸管理事業の土台を築く
オーナーズエージェントが提供する最も基本的な支援サービスです...
-
業務コンサルティング - 賃貸管理の悩みを解決
オーナーズエージェントのコンサルティングは、ビジネスの成功を...
-
プロコール24 - 賃貸管理会社専用コールセンター
入居者からの電話対応が業務を圧迫しているとお気づきですか?<...
-
スターカレッジ - 不動産会社が学ぶeラーニング
スターカレッジは、日本で唯一の『賃貸管理特化型eラーニング教...
-
オンライン宅建講座-スタケン
講座視聴から過去問演習まですべてスマートフォンで完結する「ス...
-
オリジナル会報誌 - オーナー向け会報誌制作代行
月々1万円からはじめる情報発信。オーナーズエージェントの会報...
-
簡単PDFメーカー ピトパ - 報告・提案業務を効率化
ピトパは、スマートフォンだけで完結するクラウド型の報告・提案...
-
空室対策100選 - オーナーへの企画提案支援ハンドブック
いつでも・どこでも・誰であっても空室対策の提案できる環境を。...
-
管理受託パンフレット - サービス内容を見える化
オーナーズエージェントの管理受託パンフレットは、不明瞭になり...
-
管理受託ホームページ - WEBでの見える化戦略
Webからオーナーにアプローチすることを目的としたホームペー...
-
セミナー講師派遣 - 大家さん向け賃貸経営セミナー
実力派の講師陣を派遣し、魅力的な講演はもちろんセミナー運営ま...
-
社員研修運営代行・講師派遣 - 賃貸管理スタッフ育成
オーナーズエージェントの研修は、「明日使えなければ意味がない...