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宅建は独学での勉強でも合格できる?勉強法やおすすめテキストも紹介

投稿日:2021年12月24日 更新日:

難関国家資格である「宅建」ですが、知名度も高く様々な参考書や動画コンテンツがあり、独学での合格も十分狙うことができます。しかし、毎年の合格率は15%前後になることも多く、独学であればより効率的な対策が必要です。




この記事では、宅建試験に独学で合格するための勉強方法やスケジュールの作成方法について解説します。

独学で宅建に合格するためのおすすめ勉強スケジュール

宅建の合格に必要な勉強時間は、約200~300時間です。単純に1日2時間程度時間が取れると考えた場合、100日~150日程度必要となるため、3ヶ月~半年程度勉強に当てることになります。

宅建は全50問の選択式のテストで、70%以上の得点率が必要です。合格率は例年15%以下になるため、決して簡単な資格とは言えません。

しかし、宅建は有名資格である分、テキストや学習コンテンツが充実しています。自分の知識レベルや学習可能時間を踏まえた上で対策が出来れば、独学での合格も現実的です。

順位 難易度(★5段階) 学習期間目安
1位:簿記検定(3.2.1級) ★★~★★★★ 2ヶ月~1年
2位:公認会計士 ★★★★★ 1年~3年
3位:宅地建物取引士 ★★★ 2ヶ月~11ヶ月
4位:税理士 ★★★★★ 2年~5年
5位:中小企業診断士 ★★★★ 8ヶ月~1年半

宅建の試験は、10月中旬に本試験があり、試験日の発表は6月あたりです。そのため、宅建の勉強は6月の試験日発表のタイミングや7月頃から始める方が多くなります。つまり、およそ3ヶ月を元にして宅建の勉強スケジュールを立てるのが一般的です。

もちろん、不動産業に関して全くの初心者から資格勉強を始める場合には、余裕を持って4月あたりから半年程度かけて勉強スケジュールを立てる場合もあります。

資格勉強に1日あたりどのぐらい時間を使えるのかや、前提知識をどの程度持っているのか、過去問を一度解いた結果などを参考に余裕のあるスケジュールを作成しましょう。

宅建に独学で挑む方におすすめの鉄板勉強方法

宅建に独学で挑む際に欠かせないのが、どうやって勉強をするかです。宅建は知名度も高く、資格学校以外にも参考書や問題集、YouTube動画など様々な独学用の教材を自分で揃えることができます。

ここからは、それぞれの勉強方法ごとに、メリットや注意点について解説します。

テキスト・YouTube

独学での勉強方法としては、テキストやYou Tubeの活用が王道となる教材です。テキストにも有名なシリーズがあり、以下の3つは多くの受験生に愛されています。

  • みんなが欲しかった! 宅建士の教科書 [スマホ学習対応(例題付)]
  • らくらく宅建塾(らくらく宅建塾シリーズ)
  • 出る順宅建士 合格テキスト(出る順宅建士シリーズ)
  • パーフェクト宅建士(住宅新報社)

テキストやYou Tubeを活用するメリットは、コストが安く自分のペースで進められる点です。一方で、テキストやYou Tubeは体系的に学ぶことが難しく、苦手分野も得意分野などの学習スケジュールも自身で管理する必要があります。

テキストやYou Tubeを活用する際には、合格者のスケジュールや使い方を参考にしながら使うようにしましょう。

オンライン講座

オンライン講座とは、オンライン上で宅建に関する学習コンテンツがまとめられているサービスです。具体的には、「スタケン」「アガルート」「フォーサイト」などが有名な宅建のオンライン学習サービスです。

オンライン講座を活用するメリットは、体系的に様々な知識を得られ、宅建対策専用の高品質の講座を受けられる点が挙げられます。特に、宅建試験に関する最新情報やコーチを付けながら学習を進められるため、独学でありながらより質の高い学習を実現できます。

一方で、テキストやYou Tubeよりもコストがかかってしまうため、自分に合ったサービス選びや時間確保が必要です。

コストや学習の質のバランスが取れた独学方法ですが、まずは無料体験などを活用しながら自分に適したサービスを探してみましょう。

おすすめオンライン学習サービス「スタケン宅建講座」はこちらから

模試・過去問

模試・過去問は、実戦形式のトレーニングができる学習方法です。模試や過去問には、コストがかかりますが、自分の力を確かめたり苦手分野の抽出もできます。

一方で、最初から過去問や模試を繰り返してしまうと答えを覚えてしまうため、直前期に十分な対策ができます。模試・過去問は必ず必要な勉強方法ですが、対策する時期や対策する目的を明確にして、効率的な活用をするようにしましょう。

宅建で独学合格するための勉強法のコツ

宅建で独学合格するためには、ガムシャラに問題集をこなすだけではなくポイントを抑えた学習を進める必要があります。

ここからは、宅建に独学で合格するために押さえておくべき勉強のコツを解説します。

きっちりと暗記に時間を使う

宅建では、法律の解釈や計算に近い問題もでますが、ほとんどが暗記に近い問題です。特に、不動産に関する法律や専門用語が問題の中にも多く出てくるため、そもそも問題を理解するためにも暗記は欠かせません

どうしても、暗記は地道な作業であり、なかなかモチベーションが上がりにくい学習です。しかし独学でも合格するためには、まずは暗記に時間を使うようにしましょう。

頻出分野に使える!宅建試験の重要項目の「語呂合わせ」とは

同じ参考書やテキストを繰り返す

「同じ参考書やテキストを繰り返す」というのは資格勉強だけではなく受験勉強でもよく言われていることです。宅建の試験も同様に、同じテキストを繰り返し解くことが重要です。

同じ参考書を使うメリットには、様々なものがありますが、特に以下の3つを得られます。

  • 答えだけではなく背景知識も得られる
  • 問題に対する瞬発力や引き出しが早くなる
  • 自分の弱点を克服しやすい

特に宅建はマークシート形式であり、ある程度パターンに近い問題もあります。また、時間も短いため、問題に対する瞬発力をつけて置くことで時間短縮にも繋がり、対策出来ていない部分に時間を使うことができます。

また、同じ参考書を活用することで、答えだけではなく答えに至るプロセスや周辺知識も得ることができ、基礎習得のスピードも自然と上がります。

しかし、同じ問題集や参考書を繰り返すことで問題集のための勉強にならないように、定期的に模試や過去問で本当に力がついているのかを確認するようにしましょう。

全体像を確認してスケジュールを立てる

宅建の試験には4つの科目があり、2時間で50問を解かなければなりません。合格するには、毎年変わる合格基準点を超えることです。昨年は基準点が高かったようですが、だいたい31~36点で変動しています。

受験者数 合格者数 合格率 合格基準点
令和2年(2020) 168,989 29,728 17.6% 38点
令和元年(2019) 220,797 37,481 17.0% 35点
平成30年(2018) 213,993 33,360 15.6% 37点
平成29年(2017) 209,354 32,644 15.6% 35点
平成28年(2016) 198,463 30,589 15.4% 35点
平成27年(2015) 194,926 30,028 15.4% 31点
平成26年(2014) 192,029 33,670 17.5% 32点
平成25年(2013) 186,304 28,470 15.3% 33点
平成24年(2012) 191,169 32,000 16.7% 33点
平成23年(2011) 188,572 30,391 16.1% 36点

37点を取ればおおよそ合格ラインだと言われていますが(例外もあります)、そうすると37点を確実に取るための勉強をしなければなりません。

宅建業法、民法、法令上の制限、税・その他の4科目からそれぞれ出題され、問題数は決まっています。得意不得意のジャンルや、点の取りやすい科目などがあるため、それに合わせた勉強時間の配分が必要になってきます。

宅建保有者が、宅建業法の攻略法を語っちゃうんです【黒すぎる宅建士】

【スタケン独自分析】宅建に独学で受かった人の特徴

宅建は言わずとしれた難関資格です。そのため、独学で勉強するためには様々な心構えが必要です。

1.難関だとわかっている

2.時間を作れる

3.計画性がある

4.ある程度あお金をかけれる

5.勉強方法に軸がある

6.模試を受ける

7.自信を持つ

ここからは、独学で宅建に合格する人をサポートしてきたスタケンだからこそ分かる合格した人の特徴について解説します。

宅建合格ってすごいのか?すごくないのか?難易度を徹底解説

難関だとわかっている

ご存知の方も多いかと思いますが、実は宅建試験、毎年の合格率が15%前後という難関資格。100人が受験しても15人しか受からない、まごうことなき“難関”なんですね。

宅建試験の合格率推移

受からない人は、《宅建=国家資格》という事実を甘く見ている人が多いように思います。

国家資格とは、「国家試験に合格することで国や国が委託した機関から授与される資格」(コトバンクから引用)のこと。試験に通ることは国から認められることと同じなんです!

そんな試験を、ちょこちょこっと勉強しただけで受かろうとするなんて、あまーい!! チョコに蜂蜜かけて食べるくらい甘いです(((;꒪ꈊ꒪;))):

今年受験される方は、まずはそこから理解して受験準備を進めましょう。

時間を作れる

宅建試験に限らず、そもそも「新たに取り組むこと」に対してやる気がなかったら、良い結果を出せるはずもありませんよね。

皆さんの受験動機はどのようなものですか?

★会社から言われて嫌々受験するとか…

★就活で優位に立てそうだからとか…

★誰でも受験できる資格だからとか…

ええい、だめだめ!もっと前向きに取り組みましょう!「給料を上げる!」「良い会社に就職する!」「自分の価値を高める!」 やる気は能動性から生まれるものですよ!!(=゚ω゚)ノ

【黒すぎる宅建士】「 宅建受からない人 」の特徴を発見したんです ②やる気なさすぎる

それと、「やる気が続かない」ことも難しい問題ですね。

受験勉強や中間期末テスト対策の勉強などもそうだと思いますが、目標に対してコツコツ勉強するっていうのはツラいですよね。

どうしてもツラくなったら、ぜひスタケンブログの学習記録を読んだり、スタケンTVの動画を見たりしてください。

皆さんと同じ受験生が学習のもようをお伝えしていますので、元気をもらえるかもしれませんよ(*’ω’*)

計画性がある

「そんなこと、いまさら言われなくたってわかってるよ!」

そんな言葉が飛び交いそうですが、意外とコレ、わかっていない方が多いのかなと思います。皆さん、次の質問に答えられますか?

★宅建試験日まで残り何日?

★毎日の目標勉強時間はどのくらい?

★これまで何時間くらい勉強したの?

計画性のある方は上記の質問には余裕で答えられると思います。ちなみに、下の画像はスタケンで紹介している学習スケジュールの一例。

学習プラン

いつまでに何をクリアすればいいのか、合格するためには何時間ほど勉強すればいいのか、しっかりと計画を持って勉強していきたいですね(=゚ω゚)ノ

【黒すぎる宅建士】「 宅建受からない人 」の特徴を発見したんです ③計画性なさすぎる

ある程度お金をかける

さて、宅建保有者の方々は何回目の受験で宅建に合格したのでしょう。

ネットで調べると、3回目までに約8割が合格し、4回目以降の受験で合格した方はわずか1割程度という結果に。私の周りでも、10年連続受験し続けて未だに不合格の業界大先輩がいます(*_*;

宅建士の仕事はどんな人が向いてる?宅建士あるあるを徹底解説

当然ですが、受験を繰り返すほど宅建にかかるコストは高くなっていきます。

仮に3回目で受かったとしたら、

◆合格までに払った受験料…21,000円

◆時間というコスト…900,000円※

※合格するために必要な勉強時間の目安300時間×3年×時給1,000円

なんと921,000円使っているという衝撃(;;゚;;ё;;゚;;)

もったいないですよね!中古車1台くらい買えちゃう値段です。せっかくローコストの独学を選んでも、不合格を繰り返してしまっては元も子もないということです。

短時間で合格するためにも、良い教材にはお金をかける!これ重要です。

勉強方法に軸がある

たくさんの不合格者を見てきてわかったことですが、独学で失敗する人は、宅建試験の勉強方法に軸がありません

出題範囲の広い宅建試験を相手に、どのような勉強をすれば効果的なのか。それがわからないまま、行き当たりばったりの学習を続けています…(*_*;

せっかくの独学です。できる限りお金をかけたくない気持ちはわかります。しかし、毎年受験者の15%しか受からない資格ですよ?

勉強方法もオリジナルで乗り越えられるほど簡単な資格では当然ありません。

通信講座やテキストなど教材はさまざまですが、どの教材を選ぶにしろ、試験対策となるような体系的な学習が大切です。

教材選びでよくある失敗例は、勉強方法を調べないまま、職場の先輩にお勧めされたり、ネットの口コミを見たりして、コストを抑えて参考書を選んじゃうパターン。

どんな勉強をすれば合格に近づけるのかわからないので、過去問にトライしても良い結果が得られず、理解も進まなくて不安だけがつのっていきます。

そして、最初に買った参考書を本棚に積んで、ほかのテキストを探し始めることに…。

世に言う“迷走”というやつです。迷走し始めると、手に取る書籍もバラエティ豊かになります(‘ω’)

★マンガで覚える娯楽系…

★1カ月で受かる短期決戦系…

★ヤマ当てで受かるギャンブル系…

気づいたら、2,000円を超える参考書が何冊も積みあがり、ただ散財しただけで合格にもたどり着けない結果に…。

宅建試験に合格するためには試験対策をしなければいけません。出題の傾向に沿った体系的な勉強しないで、ノープランで勝てるほど宅建はやさしい相手ではないのです(; ・`д・´)

模試を受ける

宅建試験は、過去問からの出題が約7〜8割と言われています。合格するには過去問をやり込むことがとても重要です。

でも、それだけだと実は準備不足!本番では過去問がそのまま出るわけではありません。しっかり理解し、過去問をベースに応用をきかせる必要があります。

そこで大事なのが模試になります。皆さんは模試にチャレンジしていますか?私は合格した当時、5回くらい模試を受けていましたよ。

本番を想定した模試を受けることで場慣れできますし、実際の問題で頭を慣らしていくことで覚えも早くなります。過去問だけでなく、模試を受けることも大切な訓練と言えるのです(=゚ω゚)ノ

私が考える模試のメリットを3つ、まとめてみました。

★問題を解くペースがつかめる

★改正民法の問題を解くことができる

★圧倒的な自信をGETできる

どうです?模試の重要性をご理解いただけましたか?ちなみに、スタケンでは、アプリ価格を払うだけでオリジナル模試2回分がついてきちゃいます!(夏ごろにアップデートを予定しております)

今年こそ合格できるように、ぜひ模試を受けて力をつけてくださいね(=゚ω゚)ノ

自信を持つ

「あの人はけっこう勉強しているのに、私は…」「去年の自分はココまでしか勉強できなかったけど、今年は…」

自信というのは浮き沈みするもの。自分の成長を実感することで高まる一方、他人と比べて劣等感を覚えると簡単にへこんでしまうことも…。

宅建に「受かる気がしない」人が合格するために必要な9つの対策

でもね、そんな比較をする時間があるなら、自分の中で「ココまでやりきろう! 絶対達成させよう!」という基準をつくったほうが良いですね。

自信を持つことで、本番にも強くなれます。本番に強くなれば「緊張して実力を出せなかった…」なんて悲しい事故に遭う確率も自然と減るもの。

もちろん、間違った自信はつけちゃダメですよ!あくまで謙虚にがんばって、自信を培ったうえで試験に挑戦してくださいね(=゚ω゚)ノ

「宅建試験なめてた」なめてかかると宅建合格は難しい!体験記を紹介

宅建の独学には動画での勉強もおすすめ!

この記事では宅建の勉強方法やスケジュール作成方法、宅建試験に独学で合格する人の特徴を見てきました。

しかし独学でのモチベーションがあっても、「必要な教材」や「体系的で効果的な勉強方法」になると、その道のプロから力を借りたいところ。

皆さんには、ぜひ自分に合う教材を見つけていただき、今年こそ宅建合格を勝ち取ってほしいです٩( ‘ω’ )و




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