コンサルタントコラム

公開日:2020年11月27日

【コラム】避けては通れない外壁塗装メンテナンス。賃貸管理で気を付けたい塗料選びの判断基準

【コラム】避けては通れない外壁塗装メンテナンス。賃貸管理で気を付けたい塗料選びの判断基準
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賃貸管理の可能性に、挑む。

当コラムでは、「賃貸管理ビジネスを成功に導くためのポイント」を、オーナーズエージェントのコンサルタントたちが分かりやすく解説します。

今回のテーマは「外壁塗装と塗料の選び方」です。

増える豪雨災害、高まる外壁塗装の重要性

皆さんこんにちは、コンサルタントの山城です。

沖縄の賃貸管理会社に10年以上勤めた後、入居者対応や空室対策などの経験を糧に、現在はコンサルタントとして全国の賃貸管理会社に向けて情報発信および管理サポートを行なっています。

 

全国各地で台風や豪雨の被害が多発している昨今、台風大国の沖縄で長らく現場管理をしてきた私が思うのは、外壁塗装の重要性です。

皆さんもご存知の通り、外壁の劣化は建物の寿命に直結します。

外壁には防水塗膜が施されていますが、塗膜の劣化を放置してしまうと雨水が内部に染み込み、鉄部の錆びやコンクリートのひび割れ、鉄筋の腐食など、建材への直接的なダメージに繋がりかねません。

そうなれば当然、建物の寿命も短くなり、耐久性も落ちてしまうものです。増加傾向にある豪雨災害により建物の損耗が加速していることを考えると、沖縄に限らず全国規模で外壁塗装の重要性はますます高まっていると言えます。

 

オーナーの物件を守り、安定した賃貸経営をお手伝いするためにも、外壁塗装について効果的な提案ができるよう知識を身に付けておきましょう。

まずはチョーキングの確認を。耐用年数はあくまで目安に。

(写真1.触れると白い粉がつく)

外壁劣化の判断基準のひとつが、白亜化とも呼ばれる「チョーキング」です。

チョーキングは塗膜が劣化して粉状になる現象で、外壁に触れるとチョークのような白い粉がつきます(写真1)

(写真2.爆裂が起きた外壁)

少量なら問題ありませんが、手にべったりと白い粉がつくほどのチョーキングが見られる場合には防水性は著しく失われていると思っていいでしょう。

鉄部の腐食やコンクリートの爆裂が起きれば、壁面の崩落といった大事故にも繋がるおそれがあります。見つけ次第、速やかに補修したいところです。

 

また、外壁塗装に使われる塗料の耐久性は商品によって異なり、一般的なシリコン塗料の場合は10〜15年が限度と言われています。

環境や塗装の質によっては通常より早く劣化する場合もありますので、たとえ耐用年数を超えていなくても、チョーキングが起きていないか定期的にチェックすることが必要です。

最適な塗料を選ぶためのポイント

管理会社の皆さんが実際の外壁塗装工事に携わることはほとんとないと思いますが、業者が出す提案や見積もりを見て「何のことだか分からない」といったことは避けたいものです。

せめて塗料の種類や特徴を把握し、オーナーの意向に沿っているかどうかチェックできるように備えておきましょう。

 

(図1.各塗料における耐久年数と価格の高低)

 

塗料

耐久年数(目安)

価格(目安)

アクリル

6~7年

1400~1600円/㎡

ウレタン

7~10年

1700~2200円/㎡

シリコン

10~15年

2300~3000円/㎡

フッ素

15~20年

3800~4800円/㎡

(表1.各塗料の耐久年数と価格)

外壁塗装に使われる塗料は、図1のようにアクリル塗料 < ウレタン塗料 < シリコン塗料 < フッ素塗料と、平米あたりの単価が上がるにつれて耐久年数も長くなっていきます。

 

【アクリル塗料・ウレタン塗料】

どちらも安価な塗料ですが、耐久年数がほかの塗料と比べて短いため外壁塗装で使うことはあまりないでしょう。

というのも、長持ちしないと、それだけ工事サイクルが短くなります。高所作業となる外壁塗装では多くの場合、高額な足場代(全工事費の2割程度を占めます)がかかってきますので、工事回数が増えると塗料代は安価でも足場代がかさみ、結果的に安物買いの銭失いになってしまうのです。

 

【シリコン塗料】

アクリルやウレタンに比べて耐久年数が長く、「フッ素塗料」より安価なため、総合的なバランスの良さから最もよく使われる塗料です。

また、建材の腐食に繋がる外壁の内部結露やカビの発生を抑え、汚れがつきにくいことも人気の理由です。

 

【フッ素塗料】

耐久性が最も高く、15〜20年にわたり撥水性を保ってくれます。

ただし価格も高いため、シリコン塗料の相場感覚でフッ素塗料を選ぶと施工費の違いに驚くかもしれません。建物の規模やオーナーの懐事情を十分に勘案したうえで選択するようにしましょう。とはいえ、工事サイクルを長くできるのは大きなメリット。一度の塗装で相当額が必要となってしまうビルや大型物件など、できるだけ塗装回数を減らしたい案件での使用に向いています。

 

このほか、最近は新たな塗料も登場しています。たとえば紫外線に強い「ラジカル塗料」(耐久年数14~16年、価格2200~4000円/㎡)や、自浄効果のある「光触媒塗料」(耐久年数16~22年、価格3800~5000円/㎡)など、特殊な塗料も使われるようになりました。

こうした新製品は施工実績が少ないため選択しにくい面もありますが、機能面での進化は期待できるところでもあり、経過を見つつ選択肢に取り入れていきたいものです。

オーナーの経営戦略も塗料選びのポイント

塗料を選ぶ際には、オーナーの懐事情を確認することに加え、「この先、物件の売却を考えていないか?」といった、オーナーの経営戦略をヒアリングすることが重要です。

数年以内での売却を検討しているにもかかわらず、高いコストをかけて何十年も耐えられる塗料を選んでしまえば、最終的にオーナーが損をしてしまう可能性も考えられます。

逆に、全く売るつもりのない物件で、安さに釣られて耐久年数の短い塗料を選べば、すでに述べた通り工事サイクルが短くなってしまい、やはりオーナーの損に繋がりかねません。

目の前の価格ではなく、長期的な視点をもってオーナーの経営戦略に合った最適な塗料を選ぶことを意識しましょう。

また、せっかく良い塗料を選んだにもかかわらず、下処理が不十分だったり、誤った塗り方をしたりすると、せっかくの塗料がチカラを発揮できなくなってしまいます。

外壁塗装工事はとてもデリケートな工事です。信頼できる塗装業者をオーナーに紹介できるよう、日頃からアンテナを張り、業者との交流を深めておきましょう。

 

外壁塗装はオーナーにとって非常に負担の重い工事です。

その分、外壁の劣化を早期に発見し、被害が軽微なうちに適切な対策を講じることができれば、オーナーとの信頼関係にもプラスに働くはず。

そのためにも外壁塗装について最低限の知識を持ち、できるだけオーナーと同じ視点でメンテナンスを考え、任された管理物件を注意深く守っていきましょう。


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