コンサルタントコラム

公開日:2026年1月29日

【コラム】逆算から攻める!繁忙期の稼働率戦略

【コラム】逆算から攻める!繁忙期の稼働率戦略
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賃貸管理の可能性に、挑む。

当コラムでは、「賃貸管理ビジネスを成功に導くためのポイント」を、オーナーズエージェントのコンサルタントたちが分かりやすく解説します。

今回のテーマは「繁忙期と稼働率」です。

数字で可視化する繁忙期マネジメントとは

稼働率向上が業務効率と提案価値を引き上げる理由

こんにちは、コンサルタントの萩原です。

管理会社にとって繁忙期の最重要事項は「稼働率(入居率)を高めること」です。これは単に「稼ぎ時だから」といった話ではなく、空室を減らし稼働率を向上させることが、管理会社としての価値と業務品質を底上げする大事な起点となるからです。

当然の話ですが、稼働率が低いということは、それだけ空室が多いということ。空室1室に対して必要な業務を分解すると、募集写真の撮影、広告作成、反響対応、内見設定、空室チェック、仲介会社への営業、長空対策と多岐にわたり、1件あたりの負荷は決して小さくありません。これが20室、30室と重なると、スタッフの時間は空室対応だけで埋まってしまい、本来取り組むべき業務に手が回らなくなってしまいます。

一方で、稼働率が高まれば、空室に関わる業務が減少し、スタッフのリソースには余白が生まれます。オーナー訪問や更新時の家賃改定、設備提案、資産整理・相続・売却等の提案活動、大規模修繕の打診など、管理会社としての付加価値を発揮する時間が確保できるようになるのです。これらはオーナーとの長期的な信頼関係と収益の構築にもつながる、単発の空室対応よりはるかに価値のある時間です。

つまり稼働率が高い状態とは、業務効率が上がりオーナーとの接点が増え提案の質も高まる状態です。稼働率は単なる数字ではなく、会社全体の経営力を高める指標と言えます。

目標数値を逆算し行動を具体化

図1:稼働率目標と申込獲得数管理の例

では、どのように稼働率を上げていくべきでしょうか。
まずは「いま何室埋める必要があるのか」「その1室を埋めるために何をどれだけやるのか」を明確にし、目標と計画を立てることが重要です。
例えば、管理戸数が1千戸で空室50戸、稼働率95%の状態から96%を目指す場合は、空室を10戸減らす必要があります。しかし、今月の退去予定が10戸あるなら、実際の目標は「20戸の申込」となります。図1のように解約数も予測したうえで、目標を追うことが必要です。

次に、空室を埋めるための行動ですが、過去の成約データに注目し、反響から内見につながる確率、内見から申込につながる確率を算出しましょう。
仮に、内見⇒申込の確率が20%なら、申込1件には5件の内見が必要、反響⇒内見の確率が30%なら、申込1件には約17件の反響が必要と分かります。
そして「1室=反響17件・内見5件・申込1件」という逆算式を立てるのです。これがあるとチーム全体が具体的な行動を描けるようになり、成約までのボトルネックも見えてきます

例えば、反響がないなら写真やコメント、募集条件の見直し。反響から内見に至らないなら、図面内容や仲介会社との連携を改善。内見があるのに申込が入らないなら、室内状態や競合状況をチェック。問題箇所を数値で把握できれば、このように改善のための行動が明確化されます
ちなみに過去の私も、反響少ないなぁと思ってこれを調べたことで、そもそも自分が募集を出し忘れていたことに気づくことができました(笑うところです)。

日数分析で事務部門も「攻めの部署」に

図2:バックヤード業務の日数管理の例

稼働率を上げるうえでは「反響申込の獲得策」ばかり考えがちですが、実は「入居までのスピード」も非常に重要です。申込が入ってから実際の入居までの期間が長引けば、その分だけ無駄な空室日が生まれます。これは管理会社にとって収益の損失。また、繁忙期には審査が1~2日遅れることで、競合にお客様が流れてしまうリスクもありますね。

こうした点から、弊社では申込後の業務スピードを見える化しています。図2のように、申込~社内審査終了、社内審査終了~賃発確定(オーナー承諾)、賃発確定~契約書発送、申込~契約開始(入居日)と、工程ごとにバックヤード業務の日数を測定し、異常値(=トラブル、業務の非効率、人員不足など)を早期に把握するとともに、期間短縮の余地がないか常に探っているのです。

仮に、申込から入居開始までの平均日数を10日短縮できたとしたら、7万円の物件なら1室約2.3万円、10室あれば23万円もの家賃収入を前倒しできた計算になります。1千戸の管理なら年間200室程は募集をするわけで、全体の期間短縮による利益差はもっと大きなものになります。空室が決まっても、入居が遅れれば稼働率は上がりません。営業と同様に、バックヤードも収益に直結する攻めの部署と考え、効率改善に積極的に取り組むべきでしょう。

年間収支も働き方も繁忙期の結果が変える

繁忙期の忙しさは、体力的にも精神的にも厳しいものです。
しかし、この時期にどれだけ稼働率を上げられるかによって、その後の閑散期まで含めた年間収支はもちろん、働きやすさや仕事の面白みまで変わるのだと認識できれば、目の前の忙しさの意味も変わってきます。

チーム全体で「稼働率=収益率」という共通認識を持ち、目標から逆算して、優先順位をつけた具体的な行動を徹底しましょう。管理会社にとってまさに勝負の時と考え、営業とバックヤードで連携し、申込獲得から迅速な入居へと流れをつなげましょう。
ただ忙しさに流されて働くだけでは、後には疲労感しか残りません。今年の繁忙期は、ぜひ全社一丸となって“稼働率”という大目標を追いかけましょう!


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