法令上の制限

【民法改正対応】「法令税その他②( 開発行為 ・開発許可)」はこれで解決! |WEB宅建講座スタケン

投稿日:2020年8月25日 更新日:

こんにちは!

前回は宅建士の出題分野のうち、用途地域と都市施設についてお伝えしました。

 

法令上の制限の第2回目となる今回は法令税その他②と称して、「 開発行為 」「開発許可」について、取り上げていきます。

では、さっそく一緒に見ていきましょう。

開発行為とは

開発行為とは原則として、「都市計画区域」または「準都市計画区域」内で建築物の建築や特定工作物の建設を行う、土地の区画形質の変更』のことを指します。

開発行為を規制する目的として、無秩序な宅地開発がなされてしまうと、都市全体としてのバランスが崩れることに加え、次々に建てられる宅地の質の水準が乱れてしまう点などが挙げられます。

 

また、特定工作物は次の2つに分けられることも併せて押さえておきましょう。

  • 第一種特定工作物:コンクリートプラント・アスファルトプラント
  • 第二種特定工作物:ゴルフコース・10,000㎡以上の野球場・運動およびレジャー施設

開発行為の例外について

開発行為には次のような例外が定められており、当てはまった場合には許可が不要になります。

図からもわかるように、都心(開発が進んでいる区域)に寄るほど小さい面積でも許可が必要になり、都心から離れれば離れるほど3,000㎡〜10,000㎡と面積が緩和されていきます。

なお、農林漁業に携わる方にとって必要不可欠なものは許可制度の中で優遇されています。許可不要な農林漁業用の建築物は下記に限られています。

  • 農林漁業従業者の住居
  • 農産物の生産・集荷の施設

 

また、次に該当する場合は区域や規模にかかわらず許可不要です。

  • 公益的建築物:図書館、公民館、変電所、駅舎その他鉄道の施設
  • 非常災害時に応急措置として建築した建物
  • 「~事業の施工として行う」開発行為

このうち、公益的建物であっても学校や病院等の医療施設、社会福祉施設については許可が必要なので、覚えておいてください。

例題でおさらいしてみよう!

問1:1ha(10,000㎡)以上の規模の青空駐車場を作る目的で行う、土地の区画形質の変更に開発許可は必要か否か。

答:不要(青空駐車場を作るのは、開発行為に該当しない)

 

問2:市街化区域で3,000㎡の野球場の建設を目的とした、土地の区画形質の変更に開発許可は必要か否か。

答:不要(野球場は10,000㎡未満のとき、第二種特定工作物に該当しないため)

開発許可の申請手順について

開発許可は次のような手順で、申請します。

  1. 事前協議
  2. 許可申請
  3. 審査
  4. 許可・不許可の処分

順に見ていきましょう。







事前協議

開発許可を申請するにあたっては、事前に次の協議あるいは同意、その両方を得る必要があります。

  • 開発行為に関係のある公共施設管理者との協議、およびその同意
  • 将来設置されることになる公共施設を管理することになっている人たちとの協議(同意は不要)
  • 土地等における権利者の相当数の同意(他に土地の権利者がいる場合に限る)

許可申請

許可申請は必ず書面で行わなければなりません。また、その際に事前協議で得た同意書や協議の経過がわかる書類等を添付する必要があります。

 

書面には、開発区域ならび予定建築物の用途、設計図書や工事施工者を明記します。予定建築物の高さや構造、設備、価格などは記載事項ではありません。

審査

以下の基準に適合し、かつ手続きが法令順守している場合には許可を得る必要があります。(自己の居住用の場合は「1.」と「2.」のみ)

  1. 用途地域の規制に適合している
  2. 排水設備が整っており、構造や能力も適切である
  3. 道路や公園、広場などが適当に配置されている
  4. 給水施設の構造や能力などが一定水準を満たしている
  5. 災害危険区域に該当しない
  6. 申請者の資力や信用がある
  7. 工事施工者の能力が一定水準以上である
  8. 環境保全が講じられており、配慮がなされている

許可・不許可の処分

審査が終わった後、都道府県知事は遅滞なく許可か不許可かの処分を、文章にて行う必要があります。

また、許可をしたあと都道府県知事は一定の事項を登録簿に記し、保管しておかなければなりません。この登録簿はだれでも閲覧することができます。

 

そして、工事完了時にはまた知事にその旨を届け、所定の検査を受けましょう。検査に通ると、知事は検査済証を交付したうえで工事完了の公告をします。

 

不許可の処分に不服がある場合の扱い

不許可処分を受けた後、その処分に不服がある場合には開発審査会に対して不服申し立てができます。

 

また、開発審査会の採決に不服がある場合は採決のあと、取消の訴えを起こすこともできます。

開発許可後の手続きについて

開発許可を得た後、事情が変わってしまった場合には、ケースに応じて以下のような手続きを取ります。

完了広告前後の建築規制

工事完了の公告の前後で、建築等に規制が生じます。

工事完了の公告前

工事完了の公告前は原則として、建築不可です。

 

ただし、次の場合は例外扱いとなります。

  • 工事用に建てる仮設建築物
  • 知事が建てても支障がないと認めた場合
  • 開発行為に同意をしていない者

工事完了の公告後

工事完了の公告後も、原則として予定建築物以外不可ですが、次の場合は例外となります。

  • 用途地域に適合している
  • 知事が建築を許可した場合

まとめ

今回は、開発行為および開発許可についてお伝えしました。

開発許可は本試験で問われる可能性が高い分野でもあるので、繰り返し学習して着実に得点へと繋げていきましょう。

次回は「宅地造成等規制法」についてお伝えします。

 




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織瀬ゆり

織瀬ゆり

某信託銀行退職後、フリーライターとして独立。在籍時代は、株式事務を中心に帳票作成や各種資金管理、顧客対応に従事。宅建士およびFPなど複数資格を所持しており、金融や不動産ジャンルを中心に幅広いジャンルで執筆活動を行っています。プライベートでは2児の母として育児に奮闘中。

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