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テレビが見られないのは誰のせい? 重要事項説明に記された責任の所在

2019.10.23
  • 相談デスク

    「相談デスク」

    このコーナーはベーシックサポート会員様から実際に当社へご相談いただいた内容を、解決策の一例として公開していく企画です。

    テレビが見られないのは誰のせい?重要事項説明に記された責任の所在

    電化製品の三種の神器の一つに数えられるテレビ。1950年代の白黒テレビ登場以降、カラーテレビ、薄型テレビ、4Kテレビと時代の流れとともに進化を続け、私たちの生活に欠かせないものとなりました。

    しかし、築古物件ではテレビ端子が旧式のままで、現在販売されているテレビが見られない、といった事態も起こり得ます。

    相談ダイジェスト

    • テレビ端子が旧式で現在販売されているテレビでは接続できない!と賃借人からクレーム
    • 賃借人自身で変換コード等を購入し試行錯誤したものの、解決できなかったため、オーナー負担での工事を要求
    • 重要事項説明にはテレビが受信できる旨の記載あり
    • 工事費の半額程度は負担してもいいと言うオーナーVS全額負担を希望する借主、割合はどうすべき?

    専門家の回答

    重要事項説明と相違があるなら貸主負担で工事をするべき。一般的な感覚とのギャップにも考慮を。

    問題は、部屋を借りる前にテレビを受信できる旨の説明があったこと。

    テレビが見られる、と言われているのですから、借主は「現在販売されているテレビ」を持ち込んで設置すれば、テレビ放送を楽しむことができるだろうと考えるのが自然でしょう。

    しかし実際には、端子の型の古さから「(工事をすれば)テレビが見られる」という状況であり、これを説明しないのは少々不親切というもの。

    賃貸人としては「内見していたじゃないか」と言いたいかもしれませんが、配線の知識がある人でなければ見落としかねないポイントでもあり、加えて「見られる」と仲介会社や重要事項説明で後押しされている状況を考えると、借主側に大きな落ち度があるとは判断しにくいところです。

    重要事項説明の記載が決定打。工事が必要なことまで記載されているべき。

    中でも決定的と言えるのが、重要事項説明にテレビが視聴できる旨の記載がある点です。

    契約内容を説明する重説の中で「テレビが視聴できる」と明示しているということは、テレビが問題なく見られることも含めた金額が家賃として設定されているということ。

    つまり、貸主は「問題なくテレビが見られる状況」を提供して初めて、所定の家賃を取得することができることになります。

    にもかかわらず、入居者は自費で変換器を買うなどして、どうにか自分で解決しようと奮闘してくれています。

    この状況に加えて、さらに「テレビを見るためには自費で工事をしろ」と要求するのは、さすがに重説の内容と反していると言えます。

    今回はオーナーが全額負担で工事を行なうことが妥当でしょう。

     

    なお、今回のケース、理想は重説に「テレビの視聴には配線の工事が必要」と記載してある状態です。

    たとえテレビ端子が古いままで、配線工事が必要であっても、借主がそれに納得して部屋を借りていればトラブルは生じません。

    もちろん、テレビの視聴設備が時代に合っていないこと自体は問題ですので、今の器機に適合したものに取り換えたほうがベターなのですが、問題の本質は機器の古さではなく、「賃借人が部屋の状況に納得して部屋を借りているかどうか」にあります。

    重要事項説明は、契約内容の最終確認フェーズであり、納得して契約したかどうかの重要な証拠書類です。

    まずは双方の認識に誤りが出ないよう、重要事項説明の内容を改めることから始めましょう。

     

    ちなみに…、

    こちらは運用次第ですが、重説の中からテレビに関する記載を取り払ってしまう、というのも手です。

    実は、賃貸借契約の重説において、テレビアンテナに言及することはあまりありません。こうした器機トラブルが起こりやすいこともその理由のひとつでしょう。

    当然、契約の前にテレビ端子の型に関する説明はしておくべきですが、重説に記載がなければ交渉の余地は残るかもしれません。

    ただし、そもそも旧型の端子はすべての部屋で交換を行い、今後の入居者からクレームが入らない状況を作ったほうが望ましいことは、言うまでもありません。

    ※この事例は2018年7月のものです。ご紹介した考え方は一例であり、トラブル解決のプロセスは案件ごとに異なる旨、ご承知おきください。

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