コンサルタントコラム

公開日:2022年1月21日

【コラム】賃貸管理会社の社員なのにオーナーに会いたがらない? 社員の「苦手意識」を解消し面談・提案を増やすには

【コラム】賃貸管理会社の社員なのにオーナーに会いたがらない? 社員の「苦手意識」を解消し面談・提案を増やすには
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賃貸管理の可能性に、挑む。

当コラムでは、「賃貸管理ビジネスを成功に導くためのポイント」を、オーナーズエージェントのコンサルタントたちが分かりやすく解説します。

今回のテーマは「オーナーとのコミュニケーション」です。

社員のオーナーに対する苦手意識を克服するには?

時間のわりにオーナー面談数が伸びない実態

こんにちは、コンサルタントの高橋です。
近年の人手不足や新型コロナウイルス感染症の影響で、最近は多くの賃貸管理会社で業務のIT化やアウトソーシングの活用が進んだのではないでしょうか。

多忙な現場からは、それでも人手を増やしたいという声があがってきているようですが、経営層の意識が変わったためか、「採用活動の前に、まずITやアウトソーシングで解決できないか」を考える企業が多くなったと感じます。「社員が何でもやる」時代から、「社員に何でもやらせない」時代へと移行しつつあるようです。

空室対策やリフォーム提案、将来的には売買・相続・土地活用などといった資産コンサルティングに力を入れていきたい——。雑多な仕事から開放された社員の新たな活躍の場として、そのような展望を考える経営層も多いと思います。

一方で、昨今はその実現のための基本である「日頃からのオーナーとのコミュニケーション」がなかなか進まず、苦戦しているという声も耳にするようになりました。その原因は、意外にも社員のオーナーに対する苦手意識にありました。

オーナーは管理会社に文句を言いたい?

オーナーと接触する機会の少ない社員にとって、オーナーとコミュニケーションを取ることは腰の重い業務であるようです。

中には、オーナーに会いに行くと業務のことで怒られるのでなるべく会わないようにしている、自然発生する解約の報告ですら「怒られる」という感覚に陥って報告が遅れる、というケースもありました。

確かに自社の不手際によってオーナーからクレームが入ることはどこの管理会社にもありますが、その部分だけを切り取り、「オーナーは常に管理会社に文句を言いたいのだ」と偏ったイメージを持ってしまっては、さすがに業務に支障が出ます。

実際のところ、オーナーは管理会社のことをどう思っているのでしょうか。弊社がオーナー約500人にアンケートをとったところ、改善を求める厳しいご意見も確かにあったものの、それ以上に「感謝の言葉」が目立ちました。

また、アンケートの別の質問で、「現在課題に感じていること、今後検討したいこと」を聞いたところ、全体の7%のオーナーが物件購入に興味があり、4%が物件売却について検討しており、2%が相続に課題を感じていることもわかりました(表1)。

表1.オーナーアンケートの実施結果

 

日頃から面談やセミナーを通じてオーナーとコミュニケーションを取っているつもりでも、実はその裏に「管理会社に対する感謝」があることや、「管理会社に手伝ってほしい要望」があることには、なかなか気づけないものです。ましてや、社員の中にオーナーに対する恐怖心や苦手意識があってはなおさらでしょう。

会社としては、貴重な売買や相続案件を取り逃がさないためにも、社員(特に経験の浅い社員)の意識のコントロールに目を向けるべきです。

たとえば、今回頂戴したようなオーナーからのお褒めの言葉・感謝の言葉を全社で共有したり、オーナーとの距離感を縮めやすい情報を与えたりといった方法は有効です。また、新人であっても臆することなく積極的にオーナーと話ができるよう、いざというときにいつでもコンサル提案のできるベテランを同行させられる社内体制を作っておくのもいいでしょう。

苦手意識を引き継ぎさせないために

私がまだ新人の頃の話です。

ある日、面識のないオーナーに連絡をとろうと名簿をみると、そこにはオーナーと連絡を取る際の注意書きがびっしり。このオーナーは厳しい人で少しのミスも許されないんだ…と勝手に思い込み、電話一本かけるだけで物凄くしんどい思いをしたことがあります。しかし、実際に会ってみると会社に対して非常に協力的な方でびっくり。私がイメージしたオーナーとは真逆の人柄だったのです。

結局のところ、人は先入観で相手を判断し、それがコミュニケーションの壁になっています。引き継ぎの際には、「このオーナーはここに要注意!」の共有だけでなく、良いイメージを残すことにも注力すべきでしょう。

経営者としては、そんなことでコミュニケーションが取れなくなるのか、と思うかもしれませんが、いつでも顧客目線で親身に顧客に寄り添ってきた経験をお持ちなればこそ、新人や経験の浅い担当者の目線にもなれるはず。

事業の下支えとなるコミュニケーションの課題について、今一度考えてみてはいかがでしょうか。


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