コンサルタントコラム

公開日:2022年7月8日

【コラム】ホワイトすぎるから離職? 若手の「成長意欲」に賃貸管理会社はどう応えるか

【コラム】ホワイトすぎるから離職? 若手の「成長意欲」に賃貸管理会社はどう応えるか
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賃貸管理の可能性に、挑む。

当コラムでは、「賃貸管理ビジネスを成功に導くためのポイント」を、オーナーズエージェントのコンサルタントたちが分かりやすく解説します。

今回のテーマは「若手社員の伸ばし方」です。

高まる「若手の成長意欲」企業の向き合い方が問題に

ホワイトすぎる職場は刺激不足?

こんにちは、コンサルタントの高橋です。
忙しい賃貸管理会社でも、閑散期になると、業務の隙間を見つけて新入社員のOJT研修をしているという方も多いと思います。

新入社員といえば、先日とあるネットニュースを見て驚きました。記事のタイトルは「ゆるい大企業を去る若者たち」(記事元:BUSINESS INSIDER 2022・3・29)。

近年の大企業は働き方改革・パワハラ防止法等もあって「ホワイト化」を一気に押し進めてきましたが、若手社員がその環境を「ゆるい職場」と捉えてしまい、有能な人材ほど将来の自分の成長に不安を感じて早期退職を選んでしまっている…という内容です。

苛烈な「ブラック」な環境からの退職ならまだ分かりますが、退職を選ぶ若手社員の共通項は、労働時間の減少、叱られることがない、失敗が許される環境など。超ブラック時代を過ごした私のような中年世代(笑)にとっては、「良いことばかりで今の若手はなんて恵まれているんだ!」と羨ましく思ってしまいます。

しかし、若手からすれば、学生時代から積んできたインターンシップや企業主催イベントでの社会的活動経験と比べると、あまりにホワイトすぎる職場は刺激不足なのでしょう。企業のホワイト化そのものが問題なのではなく、職場や仕事に向き合う若手の考え方が従来と変わったことで、その前向きな成長意欲に企業が応えられなくなってしまっていることが問題のようです。

確かに、身近な若手社員に話を聞くと、将来ずっと会社に在籍し続けるかは未定であり、仮に転職となっても他企業でやっていけるように自分の市場価値を高めておきたい…と考える仲間は多いようです。

会社が自分を成長させてくれるという受動的な考えではなく、「会社を使って自分を育てる」と考える成長意欲の高い社員に、私たちはどう接し、どう導くべきでしょうか。

仕事の面白さを早期に体感してもらう

刺激不足というなら、まずは仕事にやりがいをもってもらうことが一番でしょう。簡単な仕事でも、それが何のためなのか、誰の役に立っているのか、しっかりと目的を理解させると仕事の面白みも大きく変わってきます。

また、「簡単ではない仕事」をさせることも有用です。先日、とある管理会社の方との打ち合わせに、新卒4年目の社員さんが同席していました。その社員さんの主業務は管理物件の空室募集とのことだったのですが、聞けば、それとは別に先輩社員の同行のもと、遊休地へのアパート建築をオーナーに提案しているとのこと。「自分で市場調査をして、間取りも考えた物件がもうすぐ竣工するんです!」と目を輝かせていたのがとても印象的でした。

土地活用など知識と経験を要する不動産コンサルティング業務の領域は、どこも経験豊かなベテラン社員が対応していますが、若いうちからそれを経験したその社員さんは、負担も大きかった一方で、やりがいと成長の実感を強く感じられたのではないでしょうか。また今後、通常の管理業務をより広い視野で見られるようにもなりそうです。

リノベーション企画など大きな仕事を若手にも任せたい

社員の「挑戦機会」を企業がつくる

弊社代表のマーク藤澤は「人が一番お金がかかる」といいます。しかし、「人が一番利益を生み出す」ともいいます。社員を雇用し続けることはとにかくお金がかかるが、何をさせるかで、売上は半分になったり、倍になったりするということです。

弊社のサービスには「プロコール24」という、管理会社に代わって電話の窓口対応を行なう入居者対応のコールセンターサービスがありますが、このサービスの根幹にも藤澤の「人・社員」に対する考えが根付いています。

つまり、半分の売上しか出ないような仕事はお金をかけてでも外注し、社員には外注費以上に稼げる仕事をしてもらえばいい、難しくともやりがいのある業務に挑戦してもらったほうがいいという考え方です。

 

企業も社員にチャレンジをさせたい気持ちはあるはずです。しかし、賃貸管理は業務が雑多で量も多く、現場に挑戦を推奨できるほどの余裕がないのも事実です。

結果として、多くの若手が延々と入居者からのクレームをこなす仕事に身を置いています。これは大企業のようなホワイトな環境でもないうえに、将来の成長が不安になる状況と言えないでしょうか。

もちろん、入居者対応経験が不要とは言いません。しかし、簡単な入居者対応は外注し、厄介な案件はコールセンターと協力のうえで解決して経験に変え、生み出された余裕はオーナー提案業務や新規の挑戦に当てさせる、そんな運用もできるはずです。

挑戦機会のある環境なら若手社員も成長を感じることができ、企業もより利益体質になっていくのではないでしょうか。


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