目立つセキュリティ対策なら「防犯カメラ」
防犯アピールで入居者満足度UPへ
オーナー提案のトークに役立つ小ネタ集「空室対策100選コラム」
今回、注目する空室対策は「防犯カメラ」です。
犯罪の証拠映像を記録できる防犯カメラですが、その最大のメリットは犯罪を未然に防ぐ抑止力。物件内への侵入や不法投棄など、何か良からぬことを企む者に対して、監視体制をアピールすることで不法行為を思い止まらせる効果が期待できます。
物件のセキュリティの高さは性別・世帯人数に関係なく人気のポイントです。防犯カメラがあるだけで、幅広い入居者層に対して訴求力アップが見込めるでしょう。
さらに、防犯カメラの抑止力は入居者に対しても有効に働きます。
入居者の中にも、ごみ出しのルールを守らない、他の入居者に対して迷惑行為を働く…、そんな厄介な入居者がいるものです。防犯カメラはそうした入居者のマナー違反への牽制にもなりますので、結果として住環境が安定し、入居者の長期入居につながるかもしれません。
防犯カメラの設置コストは、物にもよりますが大体100,000円程度から(別途、電気配線工事費が発生する場合があります)。決して安くはないものの、空室対策としてコストをかけた分、賃料アップ・下落抑止の効果が期待できます。
設置のメリットや投資効率を考えれば検討する価値は十分にアリ。オーナー様にぜひご提案ください。
種類豊富な防犯カメラ
さて、ひと口に防犯カメラと言っても、形状・機能によって種類はさまざまです。ここでは防犯カメラを導入する際のヒントとして、大まかな種類と特長についてご紹介します。
ボックス型
スタンダード型とも呼ばれる一般的な防犯カメラです。駅構内や歩道、商業施設で見かけることも多いですよね。その特徴は、何といっても見た目の威圧感。防犯カメラの存在を周囲にしっかりとアピールできるため、犯罪を未然に防ぐ効果が期待できます。
一方、カメラの視線が分かりやすく、監視範囲も狭いため死角を狙われやすいという欠点があります。通路上やエントランスの出入り口など、設置場所を選ぶカメラと言えるでしょう。
ビューレット型(バレット型)
ボックス型に似ていますが、ハウジングケース(カメラ保護用の箱)に入っていない分、すっきりした見た目でボックス型より安価なのがビューレット型(バレット型)です。現在はビューレット型が防犯カメラの主流となっており、威圧感を損なわず、設置コストを下げたい場合にオススメです。
ドーム型
半球状のドーム型なら、威圧感が小さいため、物件周りの景観を崩さずに監視することができます。丸みがあることで存在感を感じさせにくいので、入居者に「監視されている」というプレッシャーを与えにくいメリットがあります。また、ボックス型などに比べてカメラの視線が分かりづらいのも強みです。
全方位魚眼レンズ型
ボックス型のような死角をなくし、一台で広範囲を監視したいなら全方位魚眼レンズ型を使うという選択肢もあります。カメラを何台も導入する必要がないので、場合によっては設置コストを抑えられるかもしれません。ただし、夜間撮影ができないモデルが多いので、夜間照明のある駐輪場に設置するなど、設置場所はかなり限定的になってしまいます。
PTZ型
カメラを縦横に動かすことのできるドーム型に似た防犯カメラで、Pan(横)・Tilt(縦)・Zoom(拡大)の頭文字からPTZ型と呼ばれます。このカメラ一台でさまざまな方位から監視できますので、広い場所への設置に適しています。ただし、設置コストが高いため賃貸住宅への設置はオーバースペックになるかもしれません。
このように多くの種類がある防犯カメラですが、電気配線の工事費も含めると、設置にはなかなかのコストがかかってきます。どうしてもコストを抑えたい場合は「ダミーカメラ」を設置するという選択肢もあるでしょう。ダミーですので撮影こそできませんが、犯罪への威嚇効果は期待できそうです。
また、防犯カメラを設置する際は「防犯カメラ作動中」などと書かれた防犯ステッカーを併用できるといいでしょう。24時間切れ目なく物件を見守っていることをアピールし、ぜひ物件の空室対策に役立ててみてください。