空室対策100選コラム

公開日:2025年4月22日

空室対策「エクステリア照明」解説。物件の魅力格上げ・防犯効果も

空室対策「エクステリア照明」解説。物件の魅力格上げ・防犯効果も
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明るさを確保し「魅力的な物件」へ

防犯設備に「明かり」をプラスして安心感アップ

オーナー提案のトークに役立つ小ネタ集「空室対策100選コラム」

今回、注目する空室対策は「エクステリア照明」です。

このところ、全国的に空き巣や強盗、放火などが頻発し、治安の悪化が懸念されています。

不動産情報サービスを提供するアットホームが2024年4月に「住まい探しと防犯意識の実態調査」を行ったところ、49・5%の人が「直近2年程度で防犯に対する意識が(やや)高くなった」と回答しました。

回答の中には「物騒な事件が増えた」「身近で盗難が発生した」などの理由も寄せられており、部屋探しをする人々の体感治安の悪化が進んでいることもうかがえます。

こうした治安対策として、賃貸住宅でできる施策は「防犯カメラ」や「オートロック」などの防犯設備の導入が王道ですが、もうひとつ注目したいのが夜間の建物の「明るさ」です。

賃貸仲介の現場では、「最寄駅から物件までの夜道の暗さ」を気にされる方とも多く出会うはず。
物件の外構に照明を追加できれば、空き巣や泥棒に狙われにくくなるのはもちろん、夜間帰宅する入居者の安心感も高まるとは思いませんか?

防犯・けが防止・おしゃれを兼ね備えた「エクステリア照明」

しかし「建物の明かりの確保する」といっても、ただ共用廊下や玄関の照明を増設するだけでは味気ないもの。

せっかくなら、防犯・けが防止・おしゃれの3つのメリットを兼ね備えた「エクステリア照明」をオーナー様におすすめしてみてはいかがでしょうか。

エクステリア照明とは、玄関や門柱、庭園など、屋外で使う照明器具の総称ですが、その設置の仕方によっては前述の3つの効果が同時に期待できます。

・暗がりを無くす

空き巣等の侵入者は、身を隠しやすい暗がりや死角の多い建物を狙います。エクステリア照明によって外構を明るく保ち、外回りの暗い場所や死角を無くすことができれば、空き巣に対して近付き難い印象を与えられます。

・足元を照らし転倒防止

街灯の明かりが届かず、外構にも明かりが確保されていない道では、入居者や来訪者の転倒リスクが高まります。足元を明るく照らすエクステリアを設置することで、転倒や接触による事故を防ぎます。

・物件の価値・魅力を底上げ

エクステリア照明によって建物を効果的に美しく照らせれば、夜間のカーブアピールが向上し、物件に「おしゃれな物件」という価値を付与することができます。

ただし、これらの効果をすべて得るには、全体的にまとまった・洗練された空間デザインが求められます。

現状の外構を照らしても防犯効果や魅力度の向上が見込めないというのであれば、エントランスリノベーションや外構工事などを視野に入れてオーナーに提案してみましょう。

プロと相談して総合的にデザインする場合には、ライト本体にプラスしてデザイン代・工事費などのコストが必要となりますが、そのぶん物件の魅力が向上し、賃料アップも叶うとなれば、将来の売却価格にも良い影響を与えられます。

オーナー提案の際は、3つのメリットと中長期的な視点に立ってアピールしてみてください。

「何を、どこで照らすか」で分かれる電源供給

照明の設置にあたっては、照明器具の「電源確保」についても考慮が必要です。

多くの照明器具は「有線での電気供給」を必要とするため、どこから電源をとるか、どのように配線をするかを考えなければなりません。またその電気配線も、地面の目立つ場所にコードが這わされた状態では、昼間の景観が台無しになります。

夜の環境を想定しながら照明の種類や設置場所を選んだり、配線をきれいに配置・隠すには、専門的な知識・技術も必要です。

大規模なエクステリア照明の設置企画をする際は、電気工事と景観の両方に精通した専門家に相談するのが望ましいでしょう。

<ソーラー式電源>
駐車場のポールライトなど屋外電源から遠い場所や、電気を供給しようとすると大規模な工事が必要になってしまう場所では、照明の電源に「ソーラー式」を採用するケースがあります。

ソーラー式では、コンセントなどが必要ないうえに、太陽光発電のためランニングコストがかかりません。一方で、直接の電源供給と比べて光量に乏しく、天気が悪くて蓄電できない場合は照度が足りなくなる・うまく点灯しないなどのデメリットがあります。

<乾電池式電源>
コンセントも日照もない場所にどうしても照明を設置したい場合には「乾電池式」の照明が検討できます。しかし、乾電池式は電池交換のサイクルが早く、3~4ヶ月程度で交換しなくてはなりません。メンテナンスの面やコストパフォーマンスの面からもあまりオススメできません。

エクステリア照明の種類

ライトを数カ所に設置するだけならば、費用は10万円~30万円程度から

しかしエクステリア照明には、場所や役割に応じて様々な種類があります。 何を照らしたいのか、どこに設置したいのかをよく考えて、目的にあわせて照明を組み合わせましょう。

グランドライト

地面などに埋め込み、外構部のデザインのアクセントに使います。足元を照らす効果が多少ありますが、埋め込み部分から真上に向いているため、光量はあまり強くありません。
本体価格約1万円~3万円。

アップライト

植栽、壁、塀の下側に設置し、上方向に向けて照らすライト。草木の影や壁の凹凸が光に照らされておしゃれな陰影として映し出されます。
本体価格約1万円~3万円。

ダウンライト

天井のある部分であればさまざまな場所に埋め込んで設置できます。足元を照らすだけでなく、壁面の上部に設置して、アップライトと同様に壁の陰影をおしゃれに演出する使用方法もあります。
約1万円~3万円。

ブラケットライト

エントランスや各戸の横など、壁面に取り付けるおしゃれな照明。ヨーロッパ、ゴシック風など、デザインが洗練されたものが多くあります。
約1万円~約3万円。

ポールライト

門やエントランス、玄関アプローチ周辺に設置されることが多く、足元を照らすため転倒防止にも一役買います。なお、屋外電源から遠いアプローチ部分に設置する場合は、伸びている配線を露出させないためにソーラー式を取り入れることもあります。
約3万円~6万円。

番外編・管理の手間軽減にはタイマー機能は必須!

最後に、夜間に点灯するエクステリア照明において、マストな機能をご紹介します。

それは「タイマー機能」です。日が落ちる時間から明け方までの時間など、あらかじめ設定した時間帯のみ点灯させるタイマー調光タイプの照明を採用することで、常時オン状態のランニングコストを気にすることも、いちいちスイッチを入れる必要もなくなります。

「そんなの当然でしょ…」と思われるかもしれませんが、照明設置の企画規模が小さい時ほど、時間やコストに気を取られてタイマーのことを忘れがちです。ちなみに、夜間でも人が多く活動する時間帯は明るく照らし、深夜帯は光害に配慮して光量を抑えてくれる「自動調光機能」つきの製品もあるので、こちらも併せてチェックしてみてください。

まとめ

ちなみに、冒頭紹介した「住まい探しと防犯意識の実態調査」によると、現在の住まいに引っ越す際に周辺の治安状況を調べたのは57・0%。このうち、エリアを実際に訪れて調べた人は43・0%もいるそうです。

防犯性を意識している入居者は、引っ越し候補先の夜間の治安も確認することが多い傾向にあるでしょう。
その時にエクステリア照明を設置していれば、物件が魅力的に映るだけでなく、明るさが確保されていることに安心感を抱いてくれるかもしれませんね。

さらに、ポータルサイトの募集ページに、ライトアップされた夜の外観写真を上げることもおすすめ。
昼間の写真ばかりが並ぶサイトの中で差別化でき、存在感が増すはずです。

内見者に「ここに住みたい」と一目で思われるような物件になるための空室対策アイデアとして、オーナーに提案してみてはいかがでしょうか。

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●「エクステリア照明」の掲載ページ(サンプル)


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