
第133回 弊社流タウンマネジメント
- 全国賃貸住宅新聞
宮古島の魅力を最大限に引き出す開発
地域活性を視野に入れたエンターテインメント
最近、お会いする方から宮古島はどうですか?とよく言われる。私が宮古島に関わっていることをフェイスブック等でご存知だからだ。テレビ等マスコミで話題になっているが、宮古島はいま空前の「宮古バブル」に湧いていて、土地が500倍になったとか、建設費が急騰、家賃も急騰、ワンルームが10万円になったとか騒がしい。
こうなったきっかけは、既存の宮古空港とは別にもう一つ空港が、それも3,000m級滑走路を持つ国際空港ができることになったからだ(昨年3月開港)。

よく先見の明がありますね、などと言われるのだが、まったくの偶然である。たまたま、私の講演を聞かれた宮古島出身の方とお話ししていたら、宮古島でビーチ沿いの素敵な土地を買ってあるのだが、3.11の震災で津波が怖くなって、そのままにしてあるという。そこで、弊社企画・プロデュースでVillaを建てていただき、それを弊社が借り上げてVilla運営をし始めたのが最初だ。90坪のVillaを1日1組限定で1泊20万円(ルームチャージ)でホテル経営をしている。

だんだんと島の人と仲良くなってゆくうちに、島のために手伝って、とか言われるようになり、宮古島活性化のために何がいいのかと考えるようになった。そこでまずやったのが、2016年の大相撲の宮古島巡業だった。

翌2017年も2年連続で巡業をやった。お相撲は外国人観光客にとってはとてもキャッチーなものだから、そういう文化が島にできると面白いと思ったのだ。このことで、島の要人の方々と面識ができた。島外のよそ者である私によく大相撲巡業の勧進元(主宰者)をやらせてくれたと思う。いろいろなご縁とご紹介のお蔭ではあるのだが、宮古島の人の懐が深いのだろう。巡業は流石に毎年はできないが、親しくしている時津風部屋の合宿は毎年6月に宮古島で開催している。

2018年に、今度は100坪のフロアを借りて、ステーキ&スポーツダイナー「スーパースター」というお店を始めた。
宮古島はスポーツアイランドと銘打っているのだから、スポーツバーがあってもいいじゃないかと思ったのだ。内装にはこだわって作った。80人も着席できるようなお洒落空間は宮古島にはあまりないので、パーティ等で重宝してもらっている。ワールドカップ等のイベントがあるとスタンディングで200人以上が来場したりする。こういった「ハコ」を持つのは意味があると私は思っている。

また、立て続けに「め〜め〜麺」という「山羊そば」の店も始めた。
沖縄では山羊を食する文化があり、少々クセが強く臭いもあるものだが、とても美味しい。「山羊ラーメン」である。ナイチャー(内地の人)でも食べられるように味を丁寧に調整した。なぜ山羊の店を始めたかというと、宮古島は「海」は大変綺麗でそれが最大の「売り」なのだが、それに次ぐ「商品」がない。よって、「山羊」を宮古島の顔にしたらどうかと思ったのだ。

また、2017年と昨年2019年には「志の輔らくごin宮古島」を開催した。
立川志の輔師匠は、私は日本一の落語家だと思っているが、宮古島の人もはじめて落語を聴く方がほとんどだったが、ちゃんと理解していただき900席の会場が満席で大好評であった。
昨年は、デービット・アトキンソン氏をお呼びして講演会も企画した。
私は氏の「新・観光立国論」を読んで、宮古島で観光業をしようと決意したのだが、宮古島の人の中にも氏のファンは多く、大いに刺激になった。

本業でも、建築プロデュース案件としては、「こくふくこ保育園」が完成し、また最近着工した60室のホテルのプロデュースもしている。自社の40室のホテルも計画中だ。従来どおり「デザイン」にこだわった建築をしている。
その他、情報・メディア系として、「運転代行キャチャー(ビジネスモデル特許申請中)」を提供している。これは、運転代行者をスマホの地図上ですばやく見つけて、連絡することができるシステムだ。アプリではなくサイトだ。これは沖縄本島でも展開している。春にはテレビCMも流す予定。これは、いつも食事したあと代行車を呼ぶのに苦労した経験から開発した。そして、この4月からはフリーマガジンも発行する。

宮古島で一番の発行部数になる予定だ。
書き出してみると、いろんなことをやってきたなと思うが、宮古島を活性化させるにはどうしたらいいか、というテーマで行ってきたことなので大変楽しく、また充実感がある。いままで東京は新宿で事務所を構えていて、「東京や新宿のために」という気持ちはなかったが、宮古島での仕事はすべて「宮古島のために」というミッションが明確なのだ。これは、いままでの人生になかったことだ。宮古島はいまはバブルで盛り上がっているが、このまま何もしないでいると若者は減り、高齢者が増え、将来予測としては厳しい現実が待っている。ここ数年が勝負なような気がしている。大変やりがいがある。
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藤澤 雅義(フジサワ マサヨシ)/Mark藤澤オーナーズエージェント および アートアベニュー 代表取締役プロフィール:
オーナーズエージェント株式会社 代表取締役であると同時に、
賃貸管理会社 株式会社アートアベニューの代表取締役を務める。しかし、本人は「社長!」と呼ばれるのがあまり好きでないとのことで、
社内での呼ばれ方は「マーク」または「マークさん」。役職呼称を禁止にしている。あたらしいものが好きで、良いと思ったものは積極的にどんどん取り入れる一方、
日本の伝統に基づくものも大好きで、落語(特に立川志の輔一門)や相撲(特に時津風部屋)を応援している。「現場」で運用の実務にあたっているものが、一番不動産のことを理解し、
的確な投資分析及びオーナーの収益に貢献をすることができ、
また、仲介手数料収入に依存する仲介業者ではなく、安定収入のあるPM会社こそが、
クライアントの側にたって本当のアドバイスができる、が持論。2001年、不動産会社向けコンサルティング企業であるオーナーズエージェント株式会社を立ち上げ、代表取締役に就任。
また、アメリカのIREM®(全米不動産管理協会)発行の国際ライセンスである
CPM®(米国不動産経営管理士)の日本での普及活動にも尽力。IREM JAPANの創学メンバーである。著作に、
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