全国賃貸住宅新聞

公開日:2020年6月8日

第137回 テレワークで問われる業務マネジメント

第137回 テレワークで問われる業務マネジメント
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行動の評価に「ポイント制」導入

仕事の優先順位を自然に意識する仕組み

 新型コロナ騒動で、テレワーク(=リモートワーク)が注目を浴びている。弊社も現在全体で3分の2くらいは、「在宅勤務」だ(5月25日現在)。

コールセンターの部署があるが、そこでは95%の実施率だ。どうしても家で仕事をする環境が無い人、また新人でマンツーマン指導を希望する人だけが出社している。アンケートを取ったら、半分以上の人がテレワークをコロナ収束後も継続してほしいと答えた。

本業の賃貸管理部門では、まだ「紙」を扱っている部分が多いので、半分もいっていない。でも、以前より在宅での仕事を模索していて、VPN接続の設備を準備したり、生産性向上のために「物件問い合わせ」や「内見予約」を自動化し、また「入居者からの電話問い合わせ」をアウトソーシングしていたおかげで、すんなりテレワークに移行できた。

 「コロナ後」の働き方は、「コロナ前」と変わらざるを得ないというのが大方の見方だ。弊社も今後は週1〜2日はテレワーク―クにしようと思っている。

しかし、ここ2ヶ月近くやってみて、テレワークのデメリットまたメリットがいろいろみえてきた。

表1にあるように、自己管理が甘い人が現れる。マネジメントが弱くなるのだ。かといって、始終ZOOMをつけっぱなしにしなさい、というのも監視しているようにいやだ。表1にあるように、自己管理が甘い人が現れる。マネジメントが弱くなるのだ。
かといって、始終ZOOMをつけっぱなしにしなさい、というのも監視しているようにいやだ。

そもそも、決められた時間にPCに向かっていれば給与がもらえるわけではない。
「結果」を出すことが大事なのである。もしくは「より結果に繋がる行動」を取れたかが大事だ。

「結果」があるから会社は売上が上がり、給与が支払われる。そういう意味では、今回のコロナ騒動でテレワークが強制的に始まって、あらためて「仕事とは何か」を考えた。会社にいようが自宅にいようが、自分をマネジメントして、結果を出すビジネスパーソンにならなくてはいけない。

そして、生産性をあげてワークライフバランスを実現するのだ。ただ、誰しも自分の管理は苦手かもしれない、よって、スタッフの自分の仕事ぶりの管理と生産性を上げるための「仕組み」が必要になる。

 皆さんの会社では「日報」というものを課しているだろうか。その日何をしたかを会社に報告するものだが、形骸化してはいないだろうか?毎日書いているとマンネリになってきて、同じような定型文になってしまうものだ。

私の会社では、基本的に日報は無しにしている。ただ、仕事の「量・件数」と「優先順位・重要度」は測るようにしている。そして、仕事の「量・件数」と「優先順位・重要度」をポイント制にするのだ。つまり「数値化」するのだ。

その合計得点を見るだけで、単純にその週、月の「真の活動量」がみえてくる。「真の」というのは、重要度の低い仕事に時間を費やしていても、点数が得られないような仕組みにしておくのだ。

 すると、得点が高いというのは、同じ1週間や1ヶ月の間で、より内容の濃い、売上につながる良い時間を過ごしたということになる。

スティーブン・コヴィーの「7つの習慣」でも言われているように、仕事の「優先順位」を決めて重要な仕事から実行するのが大事なのだ。

たとえば営業パーソンなら、より契約に近づく仕事をした1時間と、営業とは関係ない事務作業に費やした1時間では価値が違う。

契約に近づく仕事とはクライアントと面談している時間であろう。その面談はたとえば20ポイントだが、事務作業は1ポイントというように「仕事の内容」で評価を変えるのだ。

 表3は、管理受託の営業パーソンのためのポイント表だ。契約を取るためには、不動産オーナーと逢うことが一番大事な瞬間だ。よってポイントが高い。

また、既存のクライアントと逢うことも大事だが、「新規」のクライアントを開拓することは、とても意義のあることなので、高い得点にしている。

「業者」とあるのは、建築会社や設計事務所、収益物件の売買仲介や販売をしているところだ。ここに通うと不動産オーナーを紹介してもらえるので、「間接営業」となる。よって、 「直接営業」よりは点数が低くしてある。

以前は、弊社も月間にオーナー面談を何件、査定書発行が何件という「行動の件数の報告」はしていたが、「行動の内容に評価」の差をつけてはいなかった。

ポイント制にすると、今月はAさんは合計300ポイントで、Bさんが200ポイントだった、というと一発でその仕事量と内容の濃さがわかるのである

 表4と表5は、個人ごとの「能力の差」 「仕事量」「優先順位・重要度」の差が成績にどのように影響するかを表したものだ。

「能力の差」は仕事をしていればなんとなく個人でわかる。レベルアップのためにロープレ等の教育をしたりするだろう。

「仕事量」は弊社が以前そうであったように、各社ある程度把握されているのではないか。問題は「優先順位・重要度」だ。

より重要な行動に取りかかっているのかどうかだ。いくら遅くまで残業して頑張っていても、契約によりつながらない仕事ばかりをしていては、意味がないのだ。

 この「仕組み」は「業務の数値化」「行動のポイント化」によって、重要で優先順位の高いものにスタッフが自然と取り掛かるようになる。

 


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