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第138回 テレワークで問われる業務マネジメント②

2020.07.13
  • 全国賃貸住宅新聞

    業務の難易度に従ってポイント設定

    事務系部署の日報も客観的に数値化

    前回、管理受託営業における「行動ごとのポイント表」を提示した。今回は、賃貸管理業務の中で管理受託営業以外の人の業務の数値化について述べたいと思う。

    営業の人は、比較的業務を数値化しやすいのだが、特に事務系の業務となると業務の定義をはっきりさせる必要がある。

    まず、事務系においては重要な仕事のポイントを高くしてといっても、どれも重要だという意見が出てくる。そうではなくて、仕事の難易度でポイントに差をつけるといいのだ。人は難しい仕事を後回しにする習性がある。

    しかし、それは「重要な仕事」である確率が高い。本来やらなくてはいけない仕事なのに、割と簡単にできる仕事ばかりをこなしていって、後回しにする。

    表1は、弊社の「業務本部」のポイント表だ。賃貸借契約書を作成したり、入居者審査や滞納督促、オーナーへの支払い明細作成といった業務を担当する部門で、バリバリの事務系の部署だ。営業系要素はない。

    50種類くらいの業務があるのだが一部新規契約だけのポイント表だ。難易度1〜5のレベル表示をして、また1件あたりかかる目安時間も表示している、時間でポイントを出すのは、本来はしたくはない。時間をかけたらポイントが上がるわけではないからだ。

    ひとつの目安として上げている。これは、職務記述書にも似ていると思う。この部署には新規契約だけで50の業務があることがわかるし、新人はこれだけの仕事を覚えなければいけないことがわかる。

    表2は、リーシングマネジメント課(LM)といって、入居者を募集して契約に導く部署だ。弊社の場合は、自社決め率は5%くらいだから、95%は仲介業者さんに決めてもらっている。

    この部署でも重要度・難易度でポイントの点数に差をつけている。大きく、「大・中・小」でもいいから、大枠で括ってしまって、業務の点数に差をつけるのもありだ。

    また、営業系の仕事もしているし、事務的な仕事もしているので、その点数を合計で何点というふうにまとめられないという意見もある。その場合は、カテゴリー「A・B・C」でもいいから分けて、それぞれでの点数を表示し、合計することはしなくてもいいかもしれない。カテゴリーAは何点、Bは何点でいいのだ。

    表3は、シンプルな表になっている。業務の件数をつけて、各人ごとに1日の業務の点数をつけている。1日経ったとき、今日は意外に点数が伸びたとか、伸びなかったとか客観的に数値管理をすることによって、業務改善につなげることができるのではないか?

    とにかく、「日報を数値化する」のが目的だ。「今日はこんなことをしました。明日もがんばります」的な日報は入社して3ヶ月でいい。あとは、自分のした仕事を「優先順位度・重要度・難易度」に応じて数字をつけるだけだ。

    また、このシステムはあくまで日報であり、評価制度ではない。評価制度は、別のところで設けるべきだ。日々の業務を退社時に振り返って、自分が今日何をしたのか、重要な仕事をしたのかを確認するためのものである。もちろん、マネージャーも管理しやすい。

    テレワークには「在宅勤務」以外にも、「サテライトオフィス勤務」「モバイルワーク」もある。今後、場所にとらわれない働き方が増えてゆく。

    かくいう私はこの原稿は宮古島で借りている自宅で書いている。いま、昼の3時だ。宮古島にもオフィスはあるのだが、自宅のほうが集中できる。伊良部島や地平線を眺められるこの部屋のほうがいろいろ考えを深めることができていい。あとは、自主管理できるかだ。そのためにこの日報システムがある。

     

    • 藤澤 雅義(Mark藤澤)
      オーナーズエージェント および アートアベニュー 代表取締役社長
      プロフィール:

      オーナーズエージェント株式会社 代表取締役社長であると同時に、
      賃貸管理会社 株式会社アートアベニューの代表取締役社長を務める。

      しかし、本人は「社長!」と呼ばれるのがあまり好きでないとのことで、
      社内での呼ばれ方は「マーク」または「マークさん」。

      あたらしいものが好きで、良いと思ったものは積極的にどんどん取り入れる一方、
      日本の伝統に基づくものも大好きで、落語(特に立川志の輔一門)や相撲(特に豊ノ島・時津風部屋)を応援している。

      「現場」で運用の実務にあたっているものが、一番不動産のことを理解し、
      的確な投資分析及びオーナーの収益に貢献をすることができ、
      また、仲介手数料収入に依存する仲介業者ではなく、安定収入のあるPM会社こそが、
      クライアントの側にたって本当のアドバイスができる、が持論。

      著作に、
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