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第140回 コロナ禍での日本人の全体主義を憂う

2020.09.14
  • 全国賃貸住宅新聞

    当たり前の論理も冷静に分析

    情報に惑わされず自らの思考力を磨く

    コロナ禍で、「新しい働き方」が模索されている。まだまだ「紙」の使用率が高い不動産ビジネスにおいても、今後は「IT重説」や「電子契約」が推進されてゆくだろうし、リモートワークも導入されてゆくだろう。いまだに、「ファックス」を多用する業界だが、新しい時代の変化を見ながら対応する力のある会社とそうでない会社に二極化するのだろう。

     

     これはどの業界でも同じだ。業務改善を推進し、生産性を上げなくてはいけないという大前提には誰でも同意するだろうが、我々が当たり前に普段行なっている業務の合理性を疑ったり、そもそも必要なのか、思い込みではないのか、一方的な情報で結論を決めつけてはいないか、そういった視点で考える姿勢があるかないかでかなり差が開いてくるとおもうのだ。

     

     こういった思考を「クリティカル・シンキング」という。クリティカルとは直訳すれば「批判的」であるが、否定的にものごとを考えるという意味ではなく、自分なりに情報を集め、論理の前提を疑ったり、思考に偏りがないか、冷静に分析する、つまり本質を見抜くという意味である。いかにももっともらしい論理や行動があるが、それは本当だろうか、とゼロベースで考えることである。日本語にうまく訳せない言葉といっていい。現代のような変化の激しい時代においては、特に必要な能力ではないか。

     2018年に経済協力開発機構(OECD)が、48カ国・地域の小中学校段階の教員を対象に行った『国際教員指導環境調査2018』(表1)があるが、日本の教育のなかで、この「クリティカル・シンキング」が諸外国に比べて非常に軽視されているのがわかる。

     

    「批判的に考える必要がある課題を与えている」という問に、48カ国の平均は、61.0%であるが、日本は12.6%であった。これは、ぶっちぎりの最下位である。

    欧米の数値が高い。アメリカは78.9%、カナダは76%、イギリスは67.5%、オーストラリアは69.5%となっている。アジアの他国でも50%程度はあるのだ。

     

     「自分の頭で考える」という教育を行なっていないのだ。ようは暗記中心ということか。生徒の主体性や思考力を高めるようなものでなく、ただ知識を教えるという授業をしているのだ。

     どうも、日本の教育に大いに問題があるのではないか。というのも、ここのところの日本における「コロナ騒動」が私にはどうも解せないのだ。おそらく今回の騒動は50年に一回くらいの大きな「事件」として歴史に記憶されるのではないか。

     

    それは、実際の新型コロナウイルスによる疫病の被害の実態としてではなく、「マスコミに煽られて国民が必要以上に騒いでしまい不況を招いてしまった事件」としてである。コロナの死者より経済的死亡(自殺)の数のほうが多くなるのではないか

     

    。そして、テレビの煽りにすっかり洗脳された「自粛警察」「マスク警察」が多く出現している。同調圧力がすごい。そして、「Go to キャンペーン」をやたら非難する。

     

    「新型」ということと特効薬がないことで不安になるのはわかるが、冷静に「事実」をみれば、例年インフルエンザでの死亡が年間3,000人、関連死で1万人以上。

     

    自殺が2万人。不慮の窒息死(ほぼ餅を喉に詰まらせて亡くなる)の方が1月だけで1,300人、年間で4,000人。交通事故死(24時間以内死亡)が年間3,000人。それに対して新型コロナの死者は現在1,176人(8月23日)だ。

     

     インフルエンザよりはるかに少ないし、コロナで緊急事態宣言を出すのなら、餅も自動車も製造を禁止しなくてはならないことになる。ちなみに、熱中症で亡くなる人も年間1,500人以上(平成30年)いるし、労働災害で亡くなる人も建設業、製造業の方を中心に年間1,000人いる。

     また、コロナの死亡者は圧倒的に高齢者だ。84%が70歳以上である(円グラフ参照)。30代以下では、5人しか死んでいない。若い人はまず死なないのだ。また最近東京都からデータが出たが、コロナによる死者のうち基礎疾患があった人が98%だとのこと。

     

     テレビでは、やたら感染者が増えたと叫んでいるが、検査を増やせば暴露(陽性反応)している人は増えるだろう。しかし、ほとんどが無症状である。無症状ならいいではないか、早く新型コロナを指定感染症から外すべきだ。そして、はやく経済をまわすべきだ。このままいくと来年は大不況ではないか。

     

     これらの情報は、ちょっとネット等で調べればすぐに手に入れることができるものだ。テレビで偉い「専門家」の先生が、大変だ(42万人死ぬと言った教授もいた)、といえば、素直にそれを信じる国民なのだろうとおもう。

     

    そして、早くは2月くらいから、なぜかテレビに出ることのない(出られない)学者が今回のコロナはたいしたことない、自粛などしなくていい、ときちんと意見を述べておられる。根路銘国昭所長、武田邦彦教授、奥村康教授、宮沢孝幸准教授、木村もりよ医師、矢野邦夫医師、高橋泰教授、上久保靖彦教授らだ。

     

    そして日本もニューヨークのようになる、と言っていた人(山中伸弥教授)もいたが、100万人あたりの死者は、欧米の600人〜800人に対して、日本では現在9.3人だ。日本だけではなく、アジアは死なない。理由はまだわからないが、それが事実だ。

     

    テレビを信じる人、つまりクリティカル・シンキングに弱い人達は、「感情的」でもある。死亡者の数の問題ではない、という。それは「コロナで死ぬ人の命」だけは重いのだ、と言いたいのだろうか。

     そして、大きな問題は、言われたことを真に受ける「従順な人」達は、逆に「みんなと同じことをしない人間」への強烈な憎悪、イジメ、差別をするということだ。

     

    東北の業界の社長さんから聞いたが、感染者を出した家がまわりから非難を浴びて(ビラを貼られたらしい)、一戸建てを売却して引っ越さざるを得なくなったらしい。

     

    感染者は犯罪者扱いである。また、東京の人はふるさとに帰省できない、バイキン扱いをされている。弊社の本社のあるビルでも、マスクをしないでトイレに行く人がいると、通報があった。サッカー部で100人以上のクラスターが発生したが、批判の電話が殺到しているらしい。

     

    まったく、おかしなことになってしまった。日本人は、非常にファッショ(全体主義的)な国民である。

     

    • 藤澤 雅義(Mark藤澤)
      オーナーズエージェント および アートアベニュー 代表取締役社長
      プロフィール:

      オーナーズエージェント株式会社 代表取締役社長であると同時に、
      賃貸管理会社 株式会社アートアベニューの代表取締役社長を務める。

      しかし、本人は「社長!」と呼ばれるのがあまり好きでないとのことで、
      社内での呼ばれ方は「マーク」または「マークさん」。

      あたらしいものが好きで、良いと思ったものは積極的にどんどん取り入れる一方、
      日本の伝統に基づくものも大好きで、落語(特に立川志の輔一門)や相撲(特に豊ノ島・時津風部屋)を応援している。

      「現場」で運用の実務にあたっているものが、一番不動産のことを理解し、
      的確な投資分析及びオーナーの収益に貢献をすることができ、
      また、仲介手数料収入に依存する仲介業者ではなく、安定収入のあるPM会社こそが、
      クライアントの側にたって本当のアドバイスができる、が持論。

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