全国賃貸住宅新聞

公開日:2023年1月16日

第164回 「体系的な勉強の全体像を把握」

第164回 「体系的な勉強の全体像を把握」
Scroll

業務外の知識の習得も重要

就業時間の5%を学習に充当

「仕事ができるとはどういうことか?」というテーマは私のライフワークの一つなのだが、今回は当社の考え方を書きたいと思う。

 

以前の私は仕事ができる人になるためには、クライアントとの「コミュニケーション能力」や、「信頼される力、」「相手との場の空気を読む能力」がとても重要だと考えていた。

 

もちろんそれはそうで「明るさ」、「誠実さ」、「相手との会話のキャッチボールがスムーズにできるか」等、大いにスタッフに求めるものだ。しかし、最近は「知識の習得」の重要性をより感じるようになった。

 

当たり前の話ではあるが、「知らなかったら話にならない」のである。

 

「わかりません」と言ったら、そこで話が終わってしまうのだ。たとえば、不動産オーナーと話をしているときに、「ところで、この部屋に150万円もかけてリフォームして結局収支はあうの?」と言われたとき、また「この広さの部屋の原状回復工事って通常いくらかかるものなの?」とか、「今、このアパートを売ったらどのくらいで売れるの?」、「税金でいくらもっていかれるの?」等、聞かれたときに「知りません」と言ったら、「この人は仕事のできない人だな」と内心オーナーは思うことだろう。

 

150万円かけての「リフォームの投資利回り及び事業収支」を解説してほしいものだ。また、「このあたりは期待利回りは◯%ですから、年間収入からいうと◯億◯◯千万円で売れるんじゃないでしょうか」とか。

 

我々は、スタッフにはまずは「明るく皆と仲良くやれる力」とかを求めるものだ。間違ってはいない。

 

しかし、明るく仲良くやれるけれども「勉強しない」スタッフは最終的には残れない。我々は、「入居者ニーズ」、「リーシング手法」、「空室対策」、「メンテナンス」、「建物知識」、「投資分析」、「賃貸経営の係数管理」等々、いろんなことを学ばなくてはいけない。

 

大変だ。我々がいるこの賃貸管理業界はちょっと難しいレベルの業界なのだろうと思う。覚えなければいけないことがいっぱいあるのだ。

 

何年かある部署に在籍していると、その部署の業務は体験で覚えてゆくものだが、勉強をしないと習得には時間がかかる。

 

そして、業務にどっぷりつかっていると視野が狭くなるものだ。

 

毎日、同じことをしているのだから、習得して当たり前である。その業務以外のことを語れるのかを問いたい。

図表は、「スキル40」と呼んでいる「プロパティ・マネージャーのためのスキルチェックシート」だ。

 

体系的に7つのカテゴリーに分けて、それぞれ必要な「ナレッジ(知識)」を明確にしている。

 

左のチェック欄で、習得しているかどうかを確認する。ものごとには、「全体像を把握」することが大事だとおもう。

 

我々のいる賃貸経営管理業というものは、どのような仕事をしていて、どのような知識を求められているのかの全体を理解してもらうのだ。

 

当社は、就業時間のうち5%を勉強にあてるというルールがある。つまり、1ヶ月にまるまる1日は勉強にあててもらうのだ。

 

しかしながら、スタッフが疲弊していたり、また、やる気がなかったりしたら、会社が何を用意しても響かないのだろう。

 

根本的なことはそこなんだと思う。残業が多くて疲れていたら勉強どころではないだろう。就労体制は会社として整えなければいけない。また、自分が何をやりたいのか、人生をどう生きていけばいいのか明確でない人もいる。

 

人それぞれだが、やれば出来そうなのにフワフワしてて、仕事も全力は出していない感じ。そんな人生ではもったいないと思うのだが。

 

経営者やマネージャークラスはそのあたり、どうしたらいいか悩みどころだ。また、1年間に1冊も本を読む習慣がない人に、本を読めといってもなかなか難しい。

 

どうしたらいいだろうか。

 

ひとつには、スタッフの「自己肯定感」が大事であり、また「承認欲求」を刺激するのもいいかもしれない。

 

またの機会にそのあたりのことも筆を進めたいとおもう。

 


初回相談無料

ゴリラの顔相談してみるバナナ

この一歩から、未来を変える方法が見つかります

現状を変えたいけれど、
取り組むべき課題がわからない。
そんな時もぜひご相談ください。
オーナーズエージェントが貴社と一緒に、
課題を見つけ出し具体的な解決法を考えます。

メルマガ登録

無料セミナー情報や事例などをお知らせします

ゴリラ メルマガ登録する