大学に行きながら宅建に独学で合格した佐々江祐介です。
「宅建に独学で合格したい」
「宅建に独学で合格した人の話を聞いてみたい」
このように考えている人の参考になれば良いと思い、体験談をベースにしてブログを書き綴ります。
今回は、宅建を独学で勉強するメリット・デメリット、知識ゼロから合格した勉強法、独学に失敗する原因などを網羅して紹介します。
「もっとこうすれば効率的に点を取れたかもしれない」と感じる部分も多々あるので、そのような反省点も含めてみなさんにお伝えしていきます。

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この記事で学べること
宅建は独学で合格できるの?【結論:合格できます】
結論から言うと、宅建は独学で合格できます。
筆者が宅建に独学で合格したのは10年以上も前の話なので、出題範囲や出題範囲に伴い教材も多少異なっています。
しかし、独学のポイントや独学に失敗する原因というのはほとんど同じです。
筆者が宅建を独学する際に意識したことは、以下5つ。
- 平均合格時間を確認し、逆算してスケジュールを組む
- テキストの内容をざっくり抑える
- ときどき過去問を解き、合格との距離感を測る
- 過去問で苦手分野をピックアップし、テキストで復習する
- 過去問で合格最低点を超えれば、予想問題で最新の傾向に対策する
上記を意識すれば、底辺大学生の筆者でも宅建に合格できました。
知識ゼロから宅建に独学合格した勉強法
筆者が宅建の学習を始めたのは、大学3年生の春です。
筆者は宅建士の他にFP2級を取得していますが、FPの前に宅建士の資格を取得していたため、宅建士は知識がない状態から独学で合格しました。
「独学」「知識ゼロ」「底辺大学生」と三拍子揃った状態から合格した勉強法・手順は以下の通りです。
- テキスト学習
- 過去問演習
- 予想問題演習
上記の手順で学習を進めると、基礎力を付けた状態で実践形式に対応できるようになります。
では、順番に確認していきましょう。
テキスト学習【宅建独学ステップ①】
まずは、「宅建とは何か」を理解するために、テキスト学習を中心に学習を始めました。
テキスト学習では、「教科書」と「4択問題」の2冊を使いました。最新の教材であれば何を使っても大きな差はないので、使いやすそうな教材やワクワクする教材を選びましょう。
テキスト学習の際には、以下のポイントを意識しました。
- 1周目は全体像を掴む
- 2~3周教科書の内容をインプットするとアウトプットする
- 1科目ずつインプット・アウトプットを繰り返す
上記のポイントを意識すると無理なく1科目ずつ内容を抑えられるため、継続して取り組めます。
上記のポイントを押さえつつ4科目インプット・アウトプットすると、過去問で5割程度得点できるようになります。
過去問演習【宅建独学ステップ➁】
テキストの内容を6・7割程度押さえると、過去問で演習しましょう。
過去問を使う目的は、
- 今の実力と合格との距離感を測るため【序盤】
- 宅建の問題傾向を掴むため【序盤~中盤】
- 苦手分野をあぶり出し、効率よく得点を伸ばすため【中盤~終盤】
上記3つで、勉強時期によって使う目的が異なります。
テキストの内容を6・7割押さえた状態なのであれば中盤~終盤に当たるので、問題傾向の理解や苦手分野のあぶり出しが主な目的となります。
たとえば、仮に「宅建業法【15/20】」「権利関係【5/14】」「法令上の制限【5/8】」「その他【5/8】」の合計30点の場合には、権利関係が苦手分野なので権利関係をテキストで復習しましょう。
上記のように、過去問を使うと苦手分野が分かるので、効率的に学習できます。
予想問題演習【宅建独学ステップ➂】
過去問を使い切れば、最後に予想問題演習をします。
予想問題演習の用途も過去問とほぼ同じなので、過去問演習の見出しで紹介したポイントを意識しながら演習しましょう。
仮に、過去問演習で8割以上を得点できている場合や過去問がまだまだ残っており、時間がない場合には予想問題はスルーして問題ありません。
点数が低く、自分の実力を測る教材がない場合には予想問題を活用しましょう。
宅建を独学で勉強するメリット・デメリット
宅建を取得する方法として、独学で勉強する方法やスクールや通信講座に通う方法があります。
それぞれにメリットがありますが、筆者は独学で宅建を取得したため、ここでは独学のメリット・デメリットを紹介します。
まずは、宅建を独学で勉強するメリットから紹介します。
宅建を独学で勉強するメリットは、以下2つです。
- 勉強費用を抑えられる
- 自分のペースで勉強できる
宅建通信講座を受けるとなると、一ヶ月で数万円~十数万円程度かかります。一方で独学勉強は、教科書代の1万円に加え受験料の8,200円のみかかるので、勉強費用を10分の1以下に抑えられます。
筆者は大学生時に宅建を受けたので、お金がなく独学で取得するしかありませんでした。お金がない大学生や新卒の人は、独学で勉強すると費用を抑えられ生活が楽になるでしょう。
また、通信講座を受ける場合には、カリキュラムに沿って勉強を進めていく必要がありますが、独学の場合は自分のペースで勉強できます。勉強計画を立て、自分のペースでコツコツと勉強していきたいという人にも独学はおすすめです。
宅建を独学で勉強するデメリットは、以下3つです。
- スケジュール設計や自己管理が甘くなりやすい
- 孤独感と戦わなければならない
- 出題ポイントの分析が難しい
独学で宅建を合格するためには、宅建受験日から逆算してスケジュールを組む必要があります。
しかし、自己管理が甘くなってしまい、当初に組んだスケジュールよりも進まない方や、そもそも逆算してスケジュールを組めていない方は少なくありません。
「効率の良い独学での勉強法が分からない」「モチベーションが上下してしまう」という方は、独学に苦戦する傾向があります。
ときに独学は、突然襲ってくる孤独感と戦わなければなりません。宅建に合格する人の勉強開始時期は4月と言われており、宅建試験は10月の第3日曜日なので、約半年間孤独と戦いながら机に向かう必要があります。
勉強を始める前は、「孤独感が合否に大きく影響することはないだろう」と考えている方は多いですが、実際に初めてみると辛くて挫折してしまう方も多いです。
また、宅建通信講座を受けると、プロの講師が過去問の傾向を分析して出題ポイントを教えてくれます。一方独学では、過去問を自分で分析する必要があるため、出題ポイントが分からず点数が伸びづらいです。
宅建の独学勉強に失敗する主な原因
宅建の独学勉強に失敗する主な原因は、以下3つです。
- ゴールから逆算して勉強計画を立てられていない
- スケジュール通りに勉強が進んでいない
- 出題ポイントを押さえられていない
宅建士×現役塾講師の筆者が順を追って解説します。
ゴールから逆算して勉強計画を立てられていない
宅建の独学勉強に失敗する方の多くは、ゴールから逆算して勉強計画を立てられていません。
「ガムシャラに暗記すれば受かるだろう」と考えている人が勉強計画を立てないまま勉強を開始してしまいますが、宅建合格をより確実なものにするために勉強計画は必須です。
受験生時代、筆者は下記の勉強計画を立てていました。
スケジュール月 | 学習内容(予定) | 学習内容(記録) |
4月 | 宅建業法の範囲をテキストで2周(4月中) | 宅建業法の範囲をテキストで2周(4月中) |
5月 | 宅建業法の範囲をテキストで1周(5月1~2週) 宅建業法の範囲を4択問題で1周(5月2週)権利関係の範囲をテキストで2周(5月3~4週) |
宅建業法の範囲をテキストで1周(5月1~2週) 宅建業法の範囲を4択問題で1周(5月2週)権利関係の範囲をテキストで1周(5月3~4週) |
6月 | 権利関係の範囲をテキストで1周(6月1~2週) 権利関係の範囲を4択問題で1周(6月2週) 法令上の制限の範囲をテキストで2週(6月3~4週) |
権利関係の範囲をテキストで2周(6月1~4週) 権利関係の範囲を4択問題で1周(6月4週) |
7月 | 法令上の制限の範囲をテキストで1周(7月1~2週) 法令上の制限の範囲を4択問題で1周(7月2週)その他税の範囲をテキストで2周(7月3~4週) |
法令上の制限の範囲をテキストで3週(7月1~4週)
法令上の制限の範囲を4択問題で1周(7月4週) |
8月 | その他税の範囲をテキストで1周(8月1~2週) その他税の範囲を4択問題で1周(8月2週)2005年度の過去問にチャレンジ【目標点:30点】(8月3週)過去問で苦手範囲をピックアップ後、再度テキストで復習(8月3~4週) |
その他税の範囲をテキストで3周(8月1~4週)
その他税の範囲を4択問題で1周(8月4週) |
9月 | 苦手範囲を4択問題で演習(9月1周)
2006年度の過去問に挑戦【目標点:35点】(9月2週) 覚えきれていないテキストの端の情報を徹底暗記(9月3~4週) 2007年度の過去問に挑戦【目標点:35~37点】(9月3週) 2008年度の過去問に挑戦【目標点:35~40点】(9月4週) |
2005年度の過去問にチャレンジ【点数:25点前後】(9月1週)
過去問で苦手範囲をピックアップ後、再度テキストで復習(9月2~3週) 苦手範囲を4択問題で演習(9月4周) |
10月 | 予想問題をベースに、覚えきれていない範囲をテキストで復習(1日5時間、本番まで毎日)
予想問題(10月1日) 予想問題(10月4日) 予想問題(10月7日) 予想問題(10月10日) 予想問題(10月13日) |
2006年度の過去問に挑戦【点数:30点前後】(10月1週)
覚えきれていないテキストの端の情報を徹底暗記(10月1~2週) 2007年度の過去問に挑戦【点数:35点前後】(10月2週) 覚えきれていないテキストの端の情報を徹底暗記(10月2週~試験日当日まで) 2008年度の過去問に挑戦【点数:38点】(試験日前日) |
上記のように、「スケジュール月」「学習内容(予定)」「学習内容(記録)」の3つを用意し、勉強開始時に道筋を立てます。
やはり予定通りにはいかないもので、筆者は宅建業法の範囲を勉強した後に燃え尽きてしまい、権利関係の範囲で苦戦した記憶があります。
権利関係の範囲で苦戦したことが原因で、予想問題に挑戦できず10月は不安でいっぱいだったため、勉強時間を増やして暗記しました。
しかし、不安な気持ちでガムシャラに取り組んだことが功を成したのか、10月は苦手範囲もスッと頭に入ってきたので、ラスト2週間で勉強したことが直接点数に結びつきました。
勉強計画を立てれば、合格までの道のりが明確になるので、独学が苦手な人こそ勉強計画を立てましょう。
スケジュール通りに勉強が進んでいない
上記のように勉強計画は立てたものの、スケジュール通りに勉強が進まず落ちてしまう受験生は多いです。
筆者もスケジュールより少し勉強が進みませんでしたが、9割程度はスケジュール通りに進みました。
スケジュール通りに勉強を進めるコツは以下の通りです。
- できる限り細分化する
- 頑張った自分を褒める
- 「絶対に終わらす」という気合いで勉強する
- 予定より進まなかった場合は原因を考えて改善する
- 宅建に受かっている自分を毎日想定する
上記を意識すると、モチベーションが乱高下せず安定して勉強に取り組めるでしょう。
出題ポイントを押さえられていない
FPや宅建などの資格試験には、必ず出題傾向や出題ポイントがあります。
しかし、出題ポイントが存在していることに気づいていない資格試験初心者の方は、テキストを隅から隅まで暗記しないと絶対に受からないと誤解しています。
出題傾向や出題ポイントを掴めば、形式に沿った問題をイメージしながらテキストをこなせるので、点数アップに直結した勉強が可能です。
過去問や予想問題を解けばぼんやりと見えてくるので、宅建の出題内容を大まかに押さえれば本番形式の問題を解いてみましょう。
宅建独学の反省点
筆者は宅建に独学で一発合格しましたが、当日テストは37点前後だったと思うのでかなりギリギリでした。そのため、反省すべき点は多いです。
筆者の反省点は、以下の通りです。
- 仲間がいなかったため、かなり孤独感を感じた
- 途中で中だるみしてしまい、スケジュールに遅れが出た
- 独学で勉強したため、出題ポイントの分析に時間がかかった
上記のように、中だるみしスケジュールに遅れが出てしまったのは筆者自身の甘さでした。また、孤独感や出題ポイントの分析に関しては、独学には付きものなのでどうしようもありませんでした。
筆者は当時、お金がなかったため講座を受けるのは難しかったです。しかし、スタケンを受講すれば、低価格の投資で仲間を見つけつつ、出題ポイントを抑えられたのでもっと楽に合格したのではないかと考えています。
決して楽をするために通信講座を受講したかった訳ではありませんが、必要のない負担を感じて勉強していたので、わざわざ遠回りをして勉強する必要はなかったのかなと考えています。
なお、スタケンのサービス内容については「スタケン®のサービス内容|合格圏内を突破する勉強法も徹底解説」の記事で紹介しています。
知識ゼロでも宅建は独学合格できる!【体験済み】
今回は、独学で宅建に一発合格した筆者が、知識ゼロから宅建に独学合格した勉強法や独学勉強のメリット・デメリット、独学に失敗する主な原因などを網羅的に紹介しました。
確かに独学でも宅建に合格することは可能なのですが、筆者は宅建を受験する前に大学受験やTOEICを経験していたため、独学の勉強が得意でした。
今回紹介した内容を抑えれば独学でも合格できますが、孤独感や出題ポイントの分析が難しいなどの要素は、独学特有のデメリットです。
しかし、あまり金銭的に余裕がない方も少なくないので、そんな方はスタケンを受講することをおすすめします。
筆者の体験談が、宅建合格を勝ち取りたい方の参考になれば幸いです。

\ 積極採用中!/


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