空室対策「コンセントカバー・スイッチプレート交換」解説。クロスとの調和がカギ、利便性も意識した交換を

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色は「白」、形は「スクエア」が鉄板デザイン

プレートやカバーは壁とセットで考える

オーナー提案のトークに役立つ小ネタ集「空室対策100選コラム」

今回、注目する空室対策は「コンセントカバー・スイッチプレート交換」です。

築年が経ってくると、コンセントカバーやスイッチプレートが紫外線等によって劣化し、黄ばんでくることが珍しくありません。
そんなプレートを発見してしまったら、管理会社としては早めに「コンセントカバー・スイッチプレート」の交換をオーナーに提案したいものです。

コンセントやスイッチは生活する上で毎日必ず触れる場所。だからこそ、内見者の目も思わずそこに注がれ、思っている以上に部屋決めの心証に影響します。

また、リノベーション時や壁紙の張り替え時には特に要注意。室内はきれいにリノベされているにもかかわらず、黄ばみが目立つ古いカバー・プレートがつけられたままでは、せっかくのリノベーションも台無しです。こうした工事の際には必ず劣化状況を確認し、オーナー様に交換を提案しましょう。

（1）コンセントカバーの交換

コンセントは、たいてい1つの居室に1～2カ所は用意されています。多くは足元にあるため目立たない印象がありますが、新品の壁紙の上に変色したプレートがあるとかなり目を引くうえ、お部屋の古さ・築年数を際立たせてしまうもの。原状回復工事やリノベーション工事のタイミングに合わせて交換してしまいましょう。

なお、交換にあたってカバーの「色」で迷った際は、「白」を選んでおけばまず問題ないでしょう。賃貸の壁紙の多くは白系統であるうえ、アクセントクロスを用いる場合でも白と相性の悪い壁紙はそうそうありません。メーカーではカラーバリエーションを用意していますが、奇抜な色・デザインのプレートを選んで悪目立ちしてしまうよりは、無難に白を選んだ方が安心です。

もちろん、派手目のアクセントクロスを採用した際などは、黒・茶・メタリックなど、壁紙に合わせた色を選択した方がハマるケースもあります。
ただしその場合は、将来「別の色の壁紙」に変更した際、カバーについても再び変更が必要になるかもしれない点をオーナーに説明しておきましょう。

手元は「横並び」が便利でおしゃれ。USB型も重宝

コンセントは居室だけではなく、キッチンや洗面台まわりにも用意されています。こうした卓上・手元近くにあるコンセントでは、よくある「縦型」ではなく「横並びタイプ」がおすすめです。

縦並びよりも省スペースかつ、大きなアダプター同士を並べて接続しても互いに干渉しにくい特徴があるため、様々な調理家電を使うキッチンや、電動歯ブラシの充電器・ドライヤー・アイロンなどを使う洗面台などでは、横並びタイプの方が使い勝手がいいのです。

また、横並びコンセントは、ベッドやデスクまわりに配置するのにも向いています。家具家電付き物件であれば、利便性が高まるだけでなくホテルライクなお部屋を演出することも可能でしょう。

それから、最近の入居者に喜ばれるのが、USBコンセントが付属したタイプ。スマートフォンやタブレットPCなどの充電が簡単にできるため、ちょっとしたことではありますが入居者にとっては「あるだけでうれしい」ポイントになります。

（2）スイッチプレートの交換

古さを感じさせるスイッチといえば、片切りスイッチの「ロッカー型」。昔はこのタイプが当たり前でしたが、今では20年以上前の物件にしか備えられておらず時代を感じさせます。

もし、物件のスイッチが老朽化したロッカー型である場合には、早急に現在の主流である「プッシュ型」への切り替えをオーナー様に提案しましょう。

プッシュ型によく見られるのはパナソニック製の「コスモシリーズワイド21」という製品。カラーもホワイトとベージュが用意されていますが、こちらでもやはりホワイトが無難でしょう。

ちなみにスイッチプレートの形状には主に角が丸いラウンドと角ばっているスクエアがありますが、ナチュラル・柔らかい印象を引き立てたいならラウンド、シャープな印象や高級感を引き立てたい場合はスクエアがおすすめ。

なお、このプレートの形状が与える印象については、コンセントカバーの場合も同様です。演出したいお部屋の雰囲気に合わせて、製品を選びましょう。

こだわりあるオーナー様には丁寧なヒアリングを

1戸に配置されているコンセントカバーとスイッチプレートを交換したとき、費用はおよそ1万円～1.5万円からが相場となります。比較的安価に施工できるため、劣化が目につく場合は早急に交換に取り掛かりましょう。ただし、カバー・プレート交換を単品で行うと人件費の分それだけ割高となってしまうため、あくまで原状回復工事とセットが基本です。

なお、コンセントカバーやスイッチプレートには、金属・真鍮・木目調、アメリカンスイッチ・トグルスイッチなど、様々なデザインや形状があります。
オーナー様によってはコンセントやスイッチの形状・素材・色にもこだわりたいと要望されることもあるかもしれません。その際は、オーナー様の意向を丁寧にヒアリングしたうえで、お部屋の魅力をより引き立てるスイッチを選定し、個性の光る部屋づくりをオーナー様と一緒に楽しみましょう！