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宅建士と建築士を徹底比較!ダブルライセンスのメリットも解説

投稿日:2023年11月17日 更新日:

「不動産業界で生き抜くためには宅建士と建築士は必要?」
「宅建士と建築士のどっちがおすすめ?」

不動産業界に身を置く方であれば、上記のように考えている方も多いでしょう。

宅建士と建築士はそれぞれ特徴があり、強みが異なるので一概にどちらを取得すべきかは断言できません。

そのため「自分には宅建士と建築士のどちらが適しているか」を判断し、取得したい方を勉強しましょう。

本記事では、宅建士と建築士の概要、宅建士・建築士の出題内容・難易度・合格率、ダブルライセンスのメリットなどを解説します。

どっちを取得すべきか分からない方や、ダブルライセンスを視野に入れいてる方は参考にしてください。

本記事のまとめ
  • 宅建士と建築士のダブルライセンスを達成すると収入を上げられる
  • 1級建築士の合格率は学科試験21%、設計製図試験33%、総合での合格率は9.9%
  • 宅建士の合格率は15%なので、1級建築士の方が難易度は高い
  • まずは難易度の低い宅建士の取得がおすすめ
  • 宅建士の資格を最短で取得するなら、勉強のモチベーション維持に特化したスタケンの利用がおすすめ
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宅建士とは?

宅建士とは宅地建物取引士の略で、宅地・建物の取引に関する不動産取引のプロであることを証明する国家資格です。

宅建士の資格を得るためには、年1回行われる試験に合格し、都道府県知事が発行する宅地建物取引士証を交付してもらう必要があります。

宅建士の試験は年に一度、10月の第3日曜日に開催されます。

なお、宅建士には3つの独占業務があります。

  • 重要事項説明書(35条書面)の説明
  • 重要事項説明書(35条書面)への記名・押印
  • 契約書(37条書面)への記名・押印

これらの独占業務を行えるようになるので、プロの不動産取引業者として不動産会社から重宝されやすいです。

不動産取引に興味のある方や、高収入を目指したい方に宅建はおすすめの資格です。

宅建士を取得するメリットや資格の強みについてさらに深く知りたい方は、「宅建はどんな資格?の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

建築士とは?

建築士とは、建築基準法に基づいて、住宅・ビルなどのさまざまな建物の設計図を書いたり、設計図をもとに建築現場で工事監督を行う人のことを指します。

資格としての建築士は、「一級建築士」「二級建築士」「木造建築士」などがあり、取得すると収入アップのメリットがあります。

一級建築士の収入は650万円前後ですが、中には1,000万円を超える人もいるため、こちらも高収入を狙える資格です。

なお、一級建築士は受験資格があり、以下の条件に当てはまる方であれば受験できます。

  • 大学・短期大学・建築専門学校の建築学科を卒業
  • 二級建築士の資格保有者
  • 国土交通大臣が、上記と同等以上の知識及び技能を有すると認める者
  • 建築設備士の資格保有者

令和2年までは、所定の実務経験年数を積んでいないと一級建築士を受験できませんでしたが、免許登録までに所定の実務経験を積めば一級建築士を取得できるようになりました。

宅建士・建築士の出題内容・難易度・合格率を徹底比較!

ここでは、宅建士と建築士の出題内容・難易度・合格率を徹底比較します。

宅建

まずは、宅建から確認しましょう。

出題内容

宅建の出題内容は、以下の通りです。

分野 出題数
権利関係 14問
宅建業法 20問
法令上の制限 8問
税・その他 8問(うち5問免除科目)

権利関係、宅建業法、法令上の制限、税・その他の4分野から出題され、合計50問の1問2点で出題されます。

難易度

宅建の難易度は、国家資格の中であれば中の上程度の難易度です。

さらに難易度が高い資格には、建築士や税理士、行政書士などの資格があります。

なお、他の資格試験と宅建士の難易度を比較したい方は「宅建の難易度を他の資格や大学の偏差値と比較」の記事を確認しましょう。

合格率

宅建の合格率は、以下の通りです。

実施年度 受験者数 合格者数 合格率 合格ライン(点)
令和5年度 233,300人 40,025人 17.2% 36点
令和4年度 226,048人 38,525人 17.0% 36点
令和3年度(12月) 24,965人 3,892人 15.6% 34点
令和3年度(10月) 209,749人 37,579人 17.9% 34点
令和2年度(12月) 35,261人 4,610人 13.1% 36点
令和2年度(10月) 168,989人 29,728人 17.6% 38点
令和元年度 220,797人 37,481人 17.0% 35点
平成30年度 213,993人 33,360人 15.6% 37点
平成29年度 209,354人 32,644人 15.6% 35点
平成28年度 198,463人 30,589人 15.4% 35点
平成27年度 194,926人 30,028人 15.4% 31点
平成26年度 192,029人 33,670人 17.5% 32点
平成25年度 186,304人 28,470人 28,470人 33点

引用:一般財団法人 不動産適正取引推進機構

毎年13%~17%を推移しており、比較的難易度が高く合格率が低い資格と言えるでしょう。

なお、宅建の合格率について詳しく知りたい方は「宅建の合格率や合格ラインの推移は?」の記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

建築士

続いて、建築士の出題内容や難易度、合格率を確認していきます。

出題内容

建築士は、学科試験と設計製図試験に分かれ、一級建築士を取得するには両方の試験に合格する必要があります。

まずは、学科試験の内容から確認しましょう。

科目 出題数
計画 20問
環境・設備 20問
法規 30問
構造 30問
施工 25問

四択式で出題数は合計125問あり、125点満点の試験です。

学科試験の時間は6時間30分で、合格するためには全科目の合格ラインと科目ごとの合格ラインの両方をクリアしなければなりません。

合格基準については、「各科目は過半の得点、総得点は概ね90点以上を想定されている」試験で、国土交通省によると令和5年度の学科試験は、以下のように基準点となっています。

計画 環境・設備 法規 構造 施工 総得点
合格基準点 11点 11点 16点 16点 13点 88点

設計製図試験は、特定の課題が出題され、その課題に則って設計・製図を行います。

参考までに、過去の課題を紹介します。

年度 課題名
令和5年度 図書館
令和4年度 事務所ビル
令和3年度 集合住宅
令和2年度 高齢者介護施設
令和元年度 美術館の分館

難易度

建築士の難易度は級によって異なりますが、概ね難易度は高いです。

特に一級建築士の資格は超難関国家資格と言われており、必要勉強時間は1,000時間と言われています。

宅建士の必要勉強時間は300時間前後なので、約3倍の勉強時間が必要ということになります。

合格率

一級建築士の令和4年度の合格率は、学科試験21%、設計製図試験33%、総合での合格率は9.9%です。

宅建士は15%前後なので、宅建士よりさらに合格率が低い試験と言えます。

宅建士と建築士の出題内容の共通点

宅建士と建築士の出題内容の共通点は、以下の部分です。

宅建業法:宅地建物取引業法

権利関係:区分所有法

法令上の制限:都市計画法・建築基準法

税・その他:宅地・建物

重複している範囲が多いため、宅建士と建築士の両方を取得するダブルライセンスにかかる時間も少なくなります。

中でも特に、法令上の制限の都市計画法や建築基準法は出題数が多くなりやすいので、徹底した対策を行いましょう。

宅建士と建築士のダブルライセンスのメリット

宅建士と建築士のダブルライセンスを取得すると、収入を高められます。

一級建築士の平均年収は650万円前後、宅建士の平均年収は450万円前後です。

仮に、宅建士が一級建築士を取得すれば物件情報を設計・着工の段階から説明できるようになるので、プロの取引業者として信頼されやすく、成約率向上に繋がります。

不動産会社はインセンティブ報酬が多いので、成約率が向上すると収入がアップする可能性が高いです。

また、一級建築士が宅建士を取得すると不動産に関する法律も学べるので、「不動産の法律も詳しい建築士」として大きなプロジェクトの際に信頼を勝ち取れるようになります。

このように、難易度の高い国家資格を2つ取得すると、活躍の場は広がるでしょう。

宅建士と建築士のダブルライセンスを最短で獲得する勉強法

宅建士と建築士のダブルライセンスを最短で獲得する勉強法は、以下の通りです。

  1. 宅建通信講座を受講する
  2. 宅建士を取得する
  3. 建築士の通信講座を受講する
  4. 二級建築士を取得する
  5. 一級建築士を取得する

まずは、建築士ではなく宅建士から取得することをおすすめします。

なぜなら、建築士に比べて宅建士の難易度は低く、必要勉強時間も少ないからです。

資格の勉強に慣れていない方が、いきなり建築士という高難易度の資格に挑戦してしまうと挫折するリスクが高いので、まずは宅建士を勉強する中で資格の勉強法を掴んでいくことをおすすめします。

宅建士を勉強する際には、在宅や移動中に勉強できる宅建通信講座を受講することをおすすめします。

宅建通信講座はプロの講師が出題ポイントや傾向を教えてくれるだけでなく、モチベーション維持のサポートも行ってくれる場合もあるので、独学では勉強が継続できない方におすすめです。

宅建士を取得すれば、建築士の通信講座を受講しましょう。

二級建築士を学び、その知識を活かすことが最短合格に繋がるので、二級建築士合格後は一級建築士の勉強を継続しましょう。

宅建士と建築士のダブルライセンスで独立・開業を目指そう!

本記事では、宅建士と建築士の出題内容・難易度・合格率、出題内容の共通点、ダブルライセンスのメリット、ダブルライセンスを最短で取得する勉強法などを解説しました。

宅建士・建築士のどちらも難易度の高い国家資格ですが、特に建築士の難易度が高く、一級建築士の合格率は10%を下回るほど難関です。

出題内容は共通している部分もあり、ダブルライセンスに向いている資格なので、自身の希少性を高めたい方は宅建士と建築士のダブルライセンスをおすすめします。

なお、宅建士の取得に最もおすすめなのは、スタケンを受講することです。

スタケンプロの講座を2万円以下の費用で受講できるうえに、モチベーション維持も可能な資格講座なので、金銭的に余裕のない方やモチベーションが低下しやすい方におすすめの通信講座です。

スタケンのサービス内容について詳しく知りたい方は、「スタケン®のサービス内容|合格圏内を突破する勉強法も徹底解説」の記事を参考にしましょう。

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