空室対策の基本「TVモニター付きインターホン」
新築ならあって当たり前。人気設備ランキング常連
オーナー提案のトークに役立つ小ネタ集「空室対策100選コラム」
今回、注目する空室対策は「TVモニター付きインターホン」です。
住宅のセキュリティが重視される昨今、TVモニター付きインターホンはすっかり新築住宅の標準装備となりました。2022年の全国賃貸住宅新聞社「人気設備ランキング」でも《この設備がなければ入居が決まらない》で単身者向け2位、ファミリー向け3位という結果に。多くの入居者にとって、TVモニター付きインターホンは今や「あって当たり前」の時代になったことが分かります。
オーナーが気にしやすいコスト面も良心的で、本体価格と工事費あわせて戸当たり3万5000円程度から取り付け可能。電気工事の必要ない「乾電池式」「コンセント式」なら、より安価に設置できます。とはいえ、安価なものだと電源コードが見えて見栄えが悪かったり、電池交換の手間があったりと入居者には悪印象。募集を考えるなら、少々コストをかけても壁内の電源に接続する「電源直結式」を提案しましょう。
また、オーナーの中には「TVモニター付きなんていらない。呼び鈴と覗き窓で十分だ」と考える方もいるでしょう。しかし、今の時代はモニター付きでないと避けられるケースも。その背景には、入居者の「見知らぬ訪問者を避けたい」というニーズが隠れています。オーナーに「インターホンなんて必要?」と渋い顔をされたら、そんな入居者心理について説明できると納得してもらえるかもしれません。
インターホンのオススメ機能4選
便利機能で競合との差別化を図る
オーナーにインターホンを取り付けてもらうにしても、せっかくなら便利機能を備えた最新モデルで競合物件との差別化を図りたいところ。ここではオーナーにお勧めしたいインターホンとして4つの便利機能をご紹介します。
広角レンズ
まずお勧めしたいのが、通常レンズより広い範囲を映すことのできる広角レンズ機能。モデルによっては水平方向170度・垂直方向120度とかなり広い範囲をモニターに映すことができ、カメラの死角を減らせます。訪問者の中にはカメラの外に隠れて入居者の目を誤魔化すケースもありますので、女性やファミリーなどのセキュリティを気にする入居者層には嬉しい機能と言えるでしょう。
LEDライト
LEDライト付きのインターホンも防犯を気にする入居者層にはお勧めの機能です。せっかくインターホンがついていても、物件によっては夜になると暗くて使えないケースもあるでしょう。LEDライト付きなら訪問者の顔や姿をはっきりと確認できるうえ、周囲を照らすことで防犯効果も期待できます。全時間帯に対応可能なインターホンとして物件の訴求力アップに役立つでしょう。
自動録画・人感センサー
留守中に誰が訪問したのかを動画で確認できる自動録画機能も、入居者にとってはあると嬉しい機能です。前述のとおり、多くの入居者は「見知らぬ訪問者を避けたい」という心理を抱えています。どんな訪問があったのかを後から動画で確認できると、住居の安心感もより高まります。
最近のモデルには、ドア前を人が通るだけで録画してくれる人感センサー付きも登場しています。監視位置は限られますが、防犯カメラとしての使い方もできますので、入居者アピールの良い材料になるでしょう。
スマートフォン連動型
留守中の来客対応がスマートフォンやタブレットからでもできる連動型もオススメです。入居者にとって来客対応が楽になるのはもちろんのこと、室内モニターとスマートフォンでビデオ通話をすれば家族の見守りにも使えます。さらに、モデルによっては玄関ドアの電子錠と連動しているものもあり、スマートロックのようなリモート解錠・施錠も可能。インターホンを超えたスマート設備として訴求力アップに役立つでしょう。
今回紹介した便利機能付きインターホンの価格は、概ね2〜6万円程度。通常のインターホンより高コストになりますが、競合物件との差別化を目指すなら検討の余地は十分にあるはずです。
入居者にとって、TVモニター付きインターホンは数ある住宅設備の中でも特に身近な防犯設備。設置するだけで物件の印象アップが期待できますので、未設置ならぜひオーナーに提案してみてください。