コンサルタントコラム

公開日:2021年1月8日

【コラム】なぜ余剰時間が無駄になるのか?「生産性向上」を叶える環境づくりと適正評価

【コラム】なぜ余剰時間が無駄になるのか?「生産性向上」を叶える環境づくりと適正評価
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賃貸管理の可能性に、挑む。

当コラムでは、「賃貸管理ビジネスを成功に導くためのポイント」を、オーナーズエージェントのコンサルタントたちが分かりやすく解説します。

今回のテーマは「生産性向上をどう図るか」です。

どうすれば「生産性向上」は実現できるのか

こんにちは。コンサルタントの高橋です。
前回は、現場でよく耳にする「業務効率化」に着目し、管理会社がIT化やアウトソーシングを活用する際に目指すべきゴールについてお伝えしました。各種ツールによる業務効率化は通過点に過ぎず、「生産性の向上」こそが本来の目的であり、まずは社内でそのゴールを共有することが重要…というお話でしたね。

そうなると次は、生産性の向上をどう図るかが問題となります。

現状維持では余剰時間は霧散すると心得る

生産性向上にあたってまず意識したいのは、効率化を実現しても「現状維持では余剰時間の創出に至らないケースが多い」という事実です。

業務効率化とは、たとえば8時間かかる仕事が6時間で済むようになる変化を指します。

当然、そこには2時間の余剰が生まれるはずですが、しかし実際にその余剰を体感できている会社は少ないようです。

その原因は主に2つです。

 

まずは、6時間で終わるようになった仕事が再び8時間かかるようになってしまうケースです。

人は使える時間をいっぱいまで使ってしまう性質があり(パーキンソンの法則といわれますね)、必要以上に丁寧になったり、余計な情報を集めたりして作業時間を膨張させてしまいます。

 

2つ目は、自然発生し続ける他の業務に手を出して余剰時間を使い切ってしまうケース。

手を出す先が会社の求める高生産性業務であればいいのですが、多くは雑務に使われてしまうため、結局、余剰時間は霧散することになるのです。

理想に向けて高生産性業務を選択する

(社内業務を網羅した独自の表を作ってみると生産性向上に役立つ)

社員に少しでも生産性の高い仕事をさせたいのなら、まずは日々の仕事の生産性を明らかにし、働き方を変えることです。

表の業務はどれも管理会社に不可欠ですが、必要だからと全員が平等に実施していては、生産性は高まりません。

経験豊富なベテラン社員は難易度も高く生産性も高い仕事に集中すべきですし、逆にどちらも低い仕事は、新入社員が経験として積むべき仕事であったり、アウトソーシングを活用すべき仕事と言えるでしょう。

 

物件清掃や草むしりが重要でないとは言いませんが、シルバー人材センターや専門業者に依頼すれば人件費も時間も節約できます。

入居者対応はコールセンター活用が視野に入りますし、仲介会社からの空室確認も、WEBや自動応答システムなどITツールの利用を検討できます。

そして効率化を果たした暁には、社員には「手離した業務より少し生産性の高い業務に挑戦させる」。これをせずして社内の生産性向上は叶いません。

 

 

また、日ごろから理想の状況を設定しておくことも重要です。

今は忙しくて手が回らないが本当はこういうことをやりたい、やらなければならないと、自身で思い描くだけでなく口にも出して、周囲とイメージを共有しておくのです。

管理戸数増に注力したいなら、「新規オーナーのリードを増やすにはどうすべきだろう」「毎月セミナーを開催して集めるとしてテーマや集客はどうしようか」…、そんな未来の構想を共有しておきます。

共有できている会社は、業務効率化の際にいち早く「理想の実現」にも取り組めるはずです。

環境と評価で仕事の質を変える

生産性を高めるうえで忘れてはならないのが、「徹底した環境づくり」「成果に対する適正な評価」です余剰時間の霧散を防ぐべく、環境と評価を変えるのです。

たとえば弊社では、管理戸数拡大という高生産性業務に社員を注力させるべく、他の業務を一切兼任しない「受託専門の部署」を設置しました。

高生産性業務に集中できる環境を用意することで、営業がオーナー・入居者・関係会社から発生する仕事に受動的に対応してしまうのを避け、本来求められる能動性・主体性を発揮できるようにしたわけです。

しかも、これなら「他の業務が忙しくて受託営業に手が回らない」という言い訳もできません。

 

ですが、環境で「縛る」だけでは社員は本気で動きません。自発的な行動を促すには、成果に応じた適正な評価が必要です。

ポイントは営業成績だけでなく、営業活動を評価することです。契約数達成のために設定されたKPIに対してどの程度の営業ができているかを測定し、その活動量を評価するのです。

営業成績だけを評価すると、営業社員は目先の数字だけを追い求めてしまいがちです。

顧客との中長期的な関係構築が大切な管理受託営業なればこそ、効率化によって生まれた時間で「どう動いたか」を評価してあげましょう。

 

結局のところ、業務効率化による生産性向上は社員一人ひとりが「余剰時間でどう動いたか」がすべて。社員を上手に動かし、利益向上・基盤強化へと繋げていきたいものです。


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