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管理契約を取れるからマネージャー? 不動産会社の生産性を高める「仕組みづくり」

2021.10.08
  • コンサルタントコラム

    賃貸管理の可能性に、挑む。

    当コラムでは、「賃貸管理ビジネスを成功に導くためのポイント」を、オーナーズエージェントのコンサルタントたちが分かりやすく解説します。

    今回のテーマは「生産性を高める仕組み」です。

    “契約が取れる”からマネージャーなのか

    代表が放った「おまえがやるな!」の一言

    組織としての生産性を考えた際、まず思い浮かぶのは契約の獲得、つまり「営業力」ではないでしょうか。

    賃貸管理会社でいえば、管理受託営業を筆頭に、オーナーへの空室対策やリノベーションの提案、物件の売却や新築企画の提案など、さまざまなタイミングで営業のチャンスがあり、これをモノにできるかどうかで会社の生産性は大きく変わります。

    しかし、いくら生産性を高めたいと願ったところで、スタッフの営業力は一朝一夕で育つものではありません。

    それでも目標数字を達成しなければならない——そんな時、営業部署のマネージャーは、自らプレーヤーとして行動し、数字を獲ってくることに必死になりがちです。

     

    また、マネージャーにそれを求める上層部・経営者も少なくない印象です。

    私自身、仲介店舗の店長時代には、数字が届かない月に「店長のおまえが全部の接客をして数字をつくれ!」と命令され、全スタッフ分の接客を引き受けて数字をつくった経験があります(笑)

    精神的にも肉体的にも苦しい状況でしたが、それでも実際に数字をつくれる自分が少々誇らしくあったのも事実で、また心のどこかで「だから自分は店長なんだ」という自負もありました。誰よりも数字をつくれる、それがマネージャーだと思っていたのです。

    ですが、その考えは転職を機に180度変わります。なぜなら、当社代表・藤澤にこう怒られたからです。

    「おまえがやるな! マネージャーなら仕組みをつくれ!」

    営業的行動を促す仕組みとは

    当社の仕組みづくりをご紹介

    いま思えば、仲介時代の無茶な命令も「部下を動かせない店長」へのペナルティだったのかもしれません。なんにせよ私は藤澤の一言で、たった一人が飛び抜けた成績を出しても「組織の生産性を高める」という目標は本当の意味で達成できないことに気が付きました。

    真に生産性を高めたいなら、チームのそれぞれが率先して数字を獲るために動ける仕組みをつくる必要があるのです。

    とはいえ、「仕組みづくり」をとても難しいもののように考える必要はありません。たとえば、当社の仕組みには次のようなものがあります。

     

    1.月に一度の空室対策会議

    募集に苦戦する空室を担当者それぞれが持ち寄り、全員でアイデアを出し合います。担当者任せだと、対策を考えたりオーナーに提案したりが本人の気分次第になってしまいますが、「月一の会議」という仕組みができれば、嫌でも対策を考える時間が生まれ、会議で提案までの期限も決まります。

     

    2.提案の「行動量」を評価

    オーナーへの提案が必ず採用されるとは限りません。しかし、なかなか採用されないからと提案しない文化が広がってしまうと全体の数字も落ち込みます。

    そこで、当社では売上の数字だけでなく提案数とその内容を報告させ、それをそのまま人事評価に組み込みました。まずは「提案という行動の量」を評価の対象とすることで、成約目標を達成するに十分な数の提案数を確保させたのです。

     

    3.次の活動までセットで報告

    管理受託営業の商談内容は当然、マネージャーに報告されます。しかし、その結果が「返答待ち」ばかりでは営業活動のコントロールができません。

    そこで商談の報告時には、内容だけでなく商談結果を踏まえての「次の活動・提案予定」「行動の期日」を提出させるようにしました。さらには、Salesforceで次の提案内容と期限とを一覧化させました。

    これにより、マネージャーは「次の行動予定がない案件」「期限を過ぎている案件」が一目で分かるようになりました。営業各人に先読み思考を持たせ、またマネージャーが適切なタイミングで助言できるようになることで、各商談の成約率が高まる仕組みです。

    マネージャーの仕事は仕組みの不具合の解決

    仕組みづくりや行動量管理の話は、営業指南書にもよくある、ありふれたノウハウかもしれません。

    しかし、部下が勝手に行動して成果を生み出してくれる仕組みを作れれば、マネージャーとしてこれほど楽なことはないはずです。ぜひ行動量と成果との関係に着目し、「組織としての営業力」を高める方法を考えてみましょう。

    《賃貸管理会社でできる仕組み化の例》

    • よく提案する空室対策は、テンプレートを作成してチームで共有
    • 賃料査定額に個人のばらつきがでないように、査定ルールを統一
    • 赤字受託を回避するために、譲歩可能ラインを即時算出するExcel等を作成
    • リード枯渇を回避するために、営業社員の販路開拓につながる行動を評価

    マネージャーの役割とは

    改めて振り返ると、マネージャーとは、その仕組みがうまく動かなかったとき、つまり、行動量が目標値に届かなかったり、行動量は足りているのに成果が出ないときに、それを解決することが一番の仕事と言えそうです。

    知識が足りないせいで成約率が上がらないなら研修やコンサルが必要でしょうし、入居者対応等で身動きが取れないなら、ITやアウトソーシングによる効率化を検討すべきでしょう。

    そうした検討をまどろっこしいと感じる人もいるかもしれませんが、それは自分で数字をつくるよりも、ずっと難しくてやりがいのある仕事ではないでしょうか。

    • 高橋
      高橋 宏
      コンサルティング事業部
      プロフィール:

      富山県富山市出身。 15年以上培ってきた仲介・管理の実務経験をもとに、賃貸管理のコンサルタントとして管理会社様のご支援をさせていただいております。

      皆様に喜んでいただけることが私の仕事のやりがいです。常に顧客目線で提案することをモットーとしています。

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    導入事例紹介

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