賃貸管理の可能性に、挑む。
当コラムでは、「賃貸管理ビジネスを成功に導くためのポイント」を、オーナーズエージェントのコンサルタントたちが分かりやすく解説します。
今回のテーマは「不動産会社での成長」です。
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勉強は個人努力ではなく、組織としての強化も
不動産のプロを目指してひたすら勉強
こんにちは、コンサルタントの萩原です。
不動産会社で働くうえで、まず必須となるのは“不動産のプロ”としての専門知識です。
オーナーに「この物件、いくらで売れると思う?」と聞かれたとして、「社内で確認します」「査定してみないと分かりません」と答えるだけでは、残念ながらプロとは言えません。
もちろん正確な査定は必要ですが、この場面で求められるのは、家賃や利回りや周辺相場から「だいたいこのくらいの価格帯ですね」と即答すること。この一言がさらりと出れば、この人は分かっているなと思ってもらえる。逆に、その一言が出ないだけで不安を与えてしまうこともあります。だからこそ、不動産会社の社員は「さすが不動産のプロ!」と評されるだけの専門知識を身につけます。
では、賃貸管理会社は? それは当然、全担当者が不動産の知識を広く身につけるべきでしょう。「管理のプロ」の評価だけでは、不動産売買の相談も資産形成の相談も降ってきません。より大型の商談・売上を獲得するために必要なのはシンプルで、勉強、勉強、勉強です。
不動産知識と併せて対話力も鍛錬を
ただし、不動産の知識だけで商談はとれません。必要となるのは「本当のコミュニケーション能力」です。学生や第二新卒の採用面接では、よく「皆と協力してイベントを成功させました」「友だちが沢山います」という“コミュ力アピール”がありますが、ビジネスにおけるそれは少し意味合いが違います。
本当のコミュニケーション能力とは、初対面のオーナーや業者と会った瞬間に発揮される力です。
自宅や事務所に飾ってあるものから会話を広げたり、相手の話から共通点を見つけて場の空気を和らげたり…、あらゆる工夫と努力によって、年齢や立場の違う相手とも素早く関係性を築く力。プロの知識にこの対話力が備わって初めて、この人に任せてもいいかな、この人にはオーナーを紹介できる、未公開物件を下ろせる…と感じてもらえるのです。
では、この力はどう鍛えるのか。まずは「ロープレ」による経験の積み上げです。単なる会話練習ではなく、課題のヒアリングからニーズ把握、提案まで、一連の流れを再現するロープレを繰り返すことが重要です。
私も自社内はもちろん、ご支援先でもよく実施しますが、頭では分かっていても言葉の組み立てや話し方などの改善点は毎回出てくるもので、日々の訓練の重要性を痛感します。
会話の引き出し増やす努力と社内制度

もうひとつ、ロープレと共に重要なのが「ネタになる知識の勉強」です。オーナーは経営者や医師、士業など教養のある方も多く、会話の引き出しがある人ほど信頼されます。王道では、ベストセラーの本を読む、政治経済の動向を追う、日本や世界の歴史を勉強するなどですが、ここで得た知識は自然と会話の幅を広げ、結果として信頼につながります。
表1に整理した通り、ニュース、食事、旅行、ライフスタイルなど、学習ジャンルはいくらでもあります。最近ではAIの進化の話題がオーナーとも盛り上がりやすいですね。ちなみに、私も大好きでネタとしても鉄板と感じる本は「7つの習慣」、それとその地域のラーメン、スポーツ、特に大谷選手を筆頭としたメジャーやプロ野球の話はアイスブレイクに重宝します (笑)
なお、こうした会話の引き出しは待っていても増えません。目的意識を持って自分で調べ、自分で興味を持つことが大切です。
ただし、学びを個人の意思に委ねるだけでは、組織としての能力の底上げに限界があります。知識や対話力の鍛錬が社員の実績、ひいては経営を左右するのですから、会社が強制力をもって学ばせる仕組みも必要です。

表2に挙げた週1回の自由発表や書評の提出、ニュース共有、ロープレ研修、スキル修得の評価反映、宅建部による資格支援などは、全て弊社で運用されている「勉強の促進」の仕組みです。こうした仕組みは社員の知識量を増やすだけでなく、学ぶことを日常業務の一部にできる、という大きなメリットがあります。
人は忙しくなると、どうしても勉強を後回しにしがちです。学びが遠ざかれば人の成長は止まり、会社の成長も止まります。だからこそ、発表の機会を定期的に設ける、研修後は必ず共有する、書評やコラムを書かせるなど、学びを仕組み化して回すことが重要になります。また、個人の発信は社内の会話の呼び水となり、学び・知識が組織全体へ広がっていきます。
目指すべきは、不動産コンサルタント
この業界は年功序列ではありません。知識がある人、提案できる人、信頼される人に仕事が集まる実力主義の世界です。若いうちから勉強している人は圧倒的なスピードで成長していきます。
手前味噌ですが、私もオーナーの信頼を得ようと20代から資格を取り続けました。最初は肩書きだけでも、それが信頼されるきっかけとなり、貴重な仕事を経験する機会が生まれ、今の自分につながっています。
私は、不動産で最も大事な仕事はコンサルティングだと考えます。この人に相談したいと思われる不動産コンサルタントになり、クライアントのあらゆる課題を解決することが、この業界での成長の最終形のひとつではないでしょうか。そこに至るために勉強し、経験を積み、教養を広げる。そんな私は、最近「不動産M&A」に関する資格を取りました。肩書から入る癖は昔から変わりません(笑)

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