コンサルタントコラム

公開日:2024年3月29日

【コラム】営業ロールプレイングで管理受託力を強化。実施のポイントを解説

【コラム】営業ロールプレイングで管理受託力を強化。実施のポイントを解説
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賃貸管理の可能性に、挑む。

当コラムでは、「賃貸管理ビジネスを成功に導くためのポイント」を、オーナーズエージェントのコンサルタントたちが分かりやすく解説します。

今回のテーマは「管理会社の営業ロープレ」です。

管理会社も営業ロープレ定着で管理受託力を強化

模擬商談で営業スキルの向上を図る

こんにちは、コンサルタントの高橋です。
賃貸・売買の仲介営業では当たり前に実施されている営業ロールプレイング(以下、営業ロープレ)。そもそも営業ロープレとは、営業担当者に顧客役の上司・先輩を相手とした模擬商談を行なわせ、営業スキルの向上を図る教育手法です。担当者は商談の場で起こり得るさまざまな場面を疑似体験でき、上司は担当者の課題や苦手な部分を客観的に把握できます。

仲介営業と比べて営業機会が少ないこともあり、営業ロープレを実施している賃貸管理会社は少数派のようですが、提案力強化や営業での売上増進を考える会社は積極的に実施すべきです。

スキルは反復練習で向上可能

弊社も管理受託営業やオーナーへの提案力強化に営業ロープレを活用しており、また、その出来栄えを非常に重視しています。

どれくらい重視しているかというと、例えば受託担当となった新人は、営業ロープレが一定レベルに達しない限りお客様の前に立つことを許されません。商談とは、お客様の貴重な時間をいただく場です。にもかかわらず、その時間を未熟な社員が不快な対応やわかりにくい説明で消費してしまうとしたら、それは〝会社〟がお客様に迷惑をかけているのと同じでしょう。営業のレベルを上げることは担当者本人だけでなく、会社がしっかり把握して対処しなければならない問題なのです。

また、営業トークは繰り返し口に出すことで自然と身につき、内容も洗練されていくものです。商談の質を高めるには、やはり営業ロープレによる反復練習が効果的です。

以前、営業支援システムを提供する某大手外資系企業の女性担当者から営業を受ける機会がありましたが、彼女は商談導入部のコミュニケーション力、説明のわかりやすさ、資料の準備と活用、タイムマネジメント、明確なクロージングなどどれも素晴らしく、私はその見事な営業スキルに感心しきりでした。

サービス内容そっちのけで「その営業力はどうやって身につけたの?」と聞くと、まさかの質問に驚いた様子ながらもこう答えました。「自然と振る舞えるようになるまで、何度もロープレしています。自分で撮影もして、映像を見て改善しています」入社してまだ数年の彼女が、大企業向けの営業部署に栄転すると聞いたのはその数か月後。あの商談を体験した身としては、非常に納得のいく話でした。

ロープレ定着には苦手意識の克服を

効果があるとわかっていても定着しにくいのが営業ロープレ。定着しない理由の一つは、担当者が営業の弱点を指摘されることを嫌い、消極的になるからです。

私も賃貸営業時代には上司に何度も営業ロープレをしてもらいましたが、正直なところ嫌で嫌でたまりませんでした(笑)。営業ロープレ定着のためには、まず担当者の苦手意識を取り除くこと。特に今の若手に対しては、上司は次の点に注意しましょう。

①否定より肯定表現を優先的に使う

若手であっても自分の営業を否定されるのは辛いものです。また、中には否定されるほど頑なになり、助言を受け入れられない人も。「これじゃ全然だめ」「この表現だと顧客が理解できない」といった否定表現だけでなく、「もっとこうすれば良くなる」「この表現をこう変えると顧客も理解できる」など、肯定表現をうまく使って前向きなフィードバックを心掛けましょう。

②基準を数値化し、成長を感じさせる

営業ロープレを実施すれば、上司・先輩は指摘したくなる事項がいくらでも出てくるものです。しかし、指摘ばかりでは営業すること自体が嫌になってしまうばかりか、本人が「いつまでも上手くならない」と自信をなくすことも。

そんな時は、客観的に見て営業スキルが伸びているのか・良くなったところがあるのかなどを、チェックリストを使って点数をつけて〝見える化〟しましょう。だんだんと点が取れるようになっていると実感できれば、指摘されても前向きに改善に取り組めるはずです。

実はチーム全体への気づきの効果も

営業ロープレは、実はチーム・組織に気づきを与える効果もあります。「この営業トークは古いからトークスクリプトを考え直そう」「もう少しロジカルに話せるようにグラフを使った資料を作ろう」「アイスブレイクが苦手な人向けに名刺にプライベートの情報も載せてみよう」などなど、チーム全体で改善点を発見する機会となります。

管理会社の売上拡大には、商品企画やマーケティングも重要ですが、肝心の営業スキルが疎かでは成約に至りません。成功する企業とは、当たり前のことを当たり前にやっているもの。効率化やデジタル化と同じくらい、営業には〝泥臭さ〟も大切ではないでしょうか。


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