「ニュースにヒトコト! 気になるアレに注目!! 」
このコーナーは、賃貸管理に関するニュースの中から気になるものをピックアップし、当社のコンサルタントがヒトコト言わせていただく企画です。
賃貸住宅管理業法に基づき全国385事業者を新たに登録
国土交通省は8月3日、賃貸住宅管理業法に基づく事業者登録について、7月28日に開始し、全国385事業者が新たに登録されたと発表した。登録申請は、原則「電子申請」としており、7月30日時点で、7割以上が電子申請を活用している。
登録者数は未だ1%。早めの申請を!
皆さんこんにちは。コンサルタントの金井です。
「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(以下、管理業法)」の全面施行から早2ヶ月。2020年12月のサブリース規制に続き、2021年6月15日には賃貸管理業を営む事業者の登録制度がスタートしました。
200戸以上の賃貸住宅を管理する事業者に義務付けられたこの登録制度。
記事にあるように、国土交通省は7月28日から登録を開始し、8月3日時点で全国385事業者が新たに登録されたと発表しました。
賃貸住宅管理業者の数は、全国でおよそ3.2万社(2015年11月時点)と試算されていますので、今回登録されたのは全体のわずか1%ほどとなります。
登録の期限まで1年間の猶予があるとはいえ、開始1週間で1%の進捗率…。1年間=約50週ですから、このペースだと約半数の事業者が「違法業者」になってしまいますね(笑)
もちろん、申請自体はすでに数千件集まっているのかもしれませんし、最終的には「駆け込み」の申請で大半の業者さんが登録を済ませるのでしょう。しかし、申請・登録にはいくつかハードルがあります。ぎりぎりで慌てることにならないよう、準備は早めに進めておくべきでしょう。
登録準備に必要な7つのポイント
国土交通大臣の登録を受けるにあたって、確認・見直し・準備が必要なポイントは下記の7つです。
1.業務管理者の選任
事務所ごとに賃貸住宅管理の知識・経験などを有する者を配置する
2.管理受託契約締結前の重要事項の説明
具体的な管理業務の内容・実施方法などについて書面を交付して説明する
3.財産の分別管理
管理する家賃・敷金について、自己の固有の財産(会社の売上など)と分別して管理する
4.定期報告
業務の実施状況などについて、管理受託契約の相手方に対して定期的に報告する
5.帳簿の備え付け
事業所ごとに業務に関する帳簿の備え付けを行なう
6.従業者証明書の携帯
業務に従事する者に証明書を携帯させる
7.標識の掲示
事業所ごとに指定様式の標識を掲示する
法による規制が初めてとなる賃貸管理業ですので、7つすべてを一から見直さないといけない会社も多いのではないでしょうか。
従業員数・拠点数が多い会社では、総務部など特定の部署の方が中心となって進めやすい一方、従業者証明書の携帯や、事業所ごとに必要となる帳簿・標識の準備に手間がかかります。
逆に少数精鋭の場合には、証明書等の手配の手間は少なく済みますが、通常業務と兼務しながら進める担当スタッフには負担がかかり、準備を整えるまでに時間を要するでしょう。
お付き合いのある管理会社の方に話を聞いてみると、「なんだか登録が面倒くさそう」「日々の業務が忙しいし1年の猶予があるからまだ大丈夫!」というお声をチラホラ耳にしますが、あんまりのんびりもしていられません。
繰り返しになりますが、いざ登録をしようと思い立った際に、スムーズに登録を進めるためにも、準備は早めに始めておきましょう。
ちなみに。
登録制度についてまだまだ準備が整っていない方にご案内です。
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2021年09月03日(金)16:00〜16:50